私が野鳥写真を撮影するときのEOS R3とEOS 7D Mark IIの使い分けについて

動物

ようやく人生で目標だった写真集の出版が完了しました。しかも2冊。

でも、写真集のテーマにそぐわなくて削った写真が17万枚(笑)。別の角度から八丈島を紹介する写真集は作れそうです。

いいアイディアが浮かぶまでしばし休憩です

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さて、今回の機会で写真を整理していたわけですが、そこで、私はEOS 6D Mark IIEOS 7D Mark IIEOS R3をバランスよく使っていることに気が付きました。

EOS 6D Mark IIはコンパクトなボディーを活かして風景撮影とマクロ撮影専用機として使い、EOS 7D Mark IIとEOS R3は野鳥撮影専用機として使っていました。

特に後者の2機種はさらに使い分けていました。

普通の人は、

上位機種のEOS R3があるのだから古いEOS 7D Mark IIはいらない

と下取りに出してしまいます。しかし、両者には異なる長所があるため、私は手元にEOS 7D Mark IIを手元に残すことにしました。


今日は、「私が野鳥写真を撮影するときのEOS R3とEOS 7D Mark IIの使い分けについて」と題してのお話です。


初めに、野鳥写真の撮影は被写体の野鳥との関係性が一番大切です。脅かしたりしないように、ゆっくりと仲良くなってそっと撮影してください。


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シチトウメジロを例に

暗闇に強いEOS R3

シチトウメジロは伊豆諸島で見られるメジロの亜種です。ぱっと見分かりませんが、くちばしが少し長いのが特徴です。

EOS R3は、EOS R1とEOS R5 Mark IIが発売されましたので最新機種ではなくなりましたが、それでもCanonでは動体の撮影ではトップクラスのカメラです。

動体に対する強さの印象が強いEOS R3ですが、もう1つ強みがあります。それはCMOSセンサーの高感度性能です。

先日、沢の小径へ行きました。

このときシチトウメジロを撮影したのですが、使ったのはEOS R3。

当日は晴れ。ところが沢の小径は奥に入りますと、樹冠が覆われていますので森内は暗くなります。

私は、EF400mm F5.6L USM(手ぶれ補正はついていません。)をカメラに付けていても、手持ち撮影で1/125 sまでシャッターを切ることができます。でも、1/60 sになったら写真の成功率がガクンと下がります。

沢の小径ではそのマイナスの点が頭によぎりました。

EOS R3はカメラ自体に手ぶれ補正機能がついており、さらにCMOSセンサーが優秀なのでISOを上げれば相当暗くてもなんとか対応できます。

このEOS R3の性能を信じて撮影したのが、先日のシチトウメジロの写真になります。

シチトウメジロZosterops japonicus stejnegeri
EOS R3+Mount Adaptor EF-EOS R+EF400mm F5.6L USM

被写体の周囲が煩雑なときに強さを発揮するEOS 7D Mark II

同じ日に別の場所でまたシチトウメジロに出会いました。

このときはEOS 7D Mark IIを使いました。意図的に選んでいます。

EOS R3は新しいカメラです。背景が単調でしたら、EOS R3はEOS 7D Mark IIに対して圧勝です。

ところが、不思議に思うかも知れませんが、被写体の周囲が煩雑なときはEOS 7D Mark IIの圧勝になります。

EOS 7D Mark IIはデジタル一眼レフですので光学ファインダーです。

野鳥を見つけ→カメラを構え→ピントを合わす→シャッターボタンを押す

とわずか4段階で撮影ができます。

一方、EOS R3は電子ビューファインダーです。

被写体の周囲が煩雑なときEOS R3は下記のような挙動を示します。

野鳥を見つけ→ファインダーをON→ファインダーが黒画面から見え始める→ファインダーがぼやける→レンズが被写体を探す→その過程でファインダー内で野鳥がどこにいるのかを探す→カメラがそれっぽい物にピントを合わす→被写体を見失う→ようやく見つける→シャッターボタンを押す

と段階が多すぎです(笑)。

さすがにこれでは野鳥が親切でないと、

何撮ってんだよ!

と気づかれて逃げられます(悲)。

EOS R3で上記を起こさないためにはOVFビューアシストをONにしたり、レンズの設定を換えたりしているのですが、私はまだ適切な解決方法は分かっていません。

迷うのであればEOS 7D Mark IIです。このカメラの特徴の一つである測距エリア選択レバーですばやく適切なフォーカスエリアに換え、一瞬でピントが合わせられます。

被写体の周囲が煩雑であればあるほどEOS 7D Mark IIの威力が発揮されます。

撮影場所は光が十分に当たる場所でした。EOS 7D Mark IIの弱点は暗闇ですので、悪条件に該当しません。

仕上がりはこんな感じの写真になります。私にとってEOS 7D Mark IIは大切な現役機種です。

シチトウメジロZosterops japonicus stejnegeri
EOS 7D Mark II+EF400mm F5.6L USM

キジを例に

動体に強いEOS R3

EOS R3が登場した時、「無双」というカッコいいキャッチフレーズでした。ですが、Sonyのα1とNikonのZ9と比較して大差で勝っているかといいますとそれほどでも(汗)。

Canonユーザーの私としては

う~ん・・・

となってしまいましたが、それでも、好条件ならばAFは2025年でもトップクラスです。

キジが歩く道を見極め待ち伏せしました。キジを一度ファインダーに入れましたら、EOS R3は自動で瞳を追尾します。

シャッターはいつでも切れます。

一方、同じことをEOS 7D Mark IIで行いますとピント合わせはまごまごします。そして、動き続ける被写体に対してはほとんど合わせることはできません。

チャンスは立ち止まった時。そのときだけはスッとピントが合います。

私はEOS 7D Mark IIを親指フォーカスに設定していますので、ピントを合わせたら構図を決めて撮影となります。

このワンテンポ余計なのが、ギリギリの撮影では失敗に繋がります。私がいつも推しているEOS 7D Mark IIが最強でない場合もあるのです。

キジPhasianus versicolor
EOS R3+Mount Adaptor EF-EOS R+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII

遠くのものを大きく写すことができるEOS 7D Mark II

EOS 7D Mark IIはAPS-CサイズのCMOSセンサーを積んでいます。実際にはトリミングですが、それでもフルフレームサイズのCMOSセンサーの1.6倍の大きさで写真を撮影することができます。

EOS 7D Mark IIは、動体撮影ではEOS R3には敵わないものの、被写体がじっとしてさえすれば大きく写すことができます。

先ほどのキジです。私に慣れてじっとしていました。

これ以上近づきますとキジは警戒します。ですので、ここではEOS R3を外してEOS 7D Mark IIに切り替え、換算1,344 mmの超望遠レンズの性質を利用してキジを切り取りました。

EOS R3とEOS 7D MarkIIはどちらもデジタルカメラですが、このようにカメラの特性が違います。それらを理解して使用すれば、野鳥を脅かさずに素早く撮影ができます。

キジPhasianus versicolor
EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII

今日は、「私が野鳥写真を撮影するときのEOS R3とEOS 7D Mark IIの使い分けについて」と題してのお話でした。

EOS R3とEOS 7D Mark IIにはそれぞれ強みがあります。これは、両カメラだけでなく他のメーカーの様々なカメラでも同じようにそれぞれの強みがあります。

いいお気に入りのカメラと出会って野鳥写真ライフを楽しんでいただければ幸いです。


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