八丈島の自然の写真をもっと美しく撮るためにしてきたことについて

八丈島のフィールド

都心に来てから仕事について考える時間が多くなりました。ブログの更新は疎かになってきましたね。

更新頻度が少なくなった理由に写真を撮る機会が減ったこともあります。

それでも、ブログに書いていなかった自然と写真関係でのネタがいくつかあります。

今日は、「八丈島の自然の写真をもっと美しく撮るためにしてきたことについて」と題してのお話です。

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カルガモ

カルガモは本土では留鳥のカモの仲間です。ところが八丈島では冬の時期に数羽渡ってくる貴重な冬鳥です。

太平洋に浮かぶ小さな島にたどり着いているわけですから、命がけで渡ってきた野鳥です

さて、このカルガモの写真を見てください。

カルガモAnas zonorhyncha
EOS R3+Mount Adaptor EF-EOS R+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII

この1枚の写真を撮るためには、実は、かなりの労力がかかっています。

真夏の季節のように見えますが、この写真は秋に撮っています。そうしますと、カルガモが写真の位置で撮れるのはおかしな話です。

これは、一度草が刈られたあと、再び残った草が伸び、カルガモの背丈と同じになったところに、カルガモが来るのを待って撮ったものです。しかも、この写真の画角以外は秋ですので枯れ葉になっています。

本当は茶色の世界です

カルガモが渡ってきて、私に慣れて近くに来た貴重な一瞬、光が柔らかになった瞬間に撮影したものです。

普通の写真のように見えて、普通ではない1枚の写真です


コガモ

コガモも八丈島では渡り鳥です。今シーズンは例年に比べてコガモの羽数が多かったですね。

コガモAnas crecca
EOS R3+Mount Adaptor EF-EOS R+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII

何気ないコガモの写真ですが、体の大きさが小さいのに2羽が画面に収まっていることから、私とコガモの関係が良好だったことが分かります。

コガモは、水中の水草を食べながら移動していました。コガモに水滴が付いているのはそのためです。

私は2羽をちょうど良く画面に収めると同時に、2羽が水草の適切な位置に来るように待ち、生み出す波紋の形を注意し、奥の背景の色が緑から黒に変わり、光が穏やかになるところまで待ってシャッターを切りました。

こちらも普通そうに見えて、実は普通ではない1枚の写真ですね


八丈島は太平洋に浮かぶ小さな島です。周囲を海で囲まれています。

「海」は言葉では1つですが、島民の方々はご存知ですが、八丈島の海の色は一年を通して変わります。

一年を通して、夏の海は綺麗な青色、冬の海は怖い灰色になります

ここに青い波の写真があります。

EOS 7D Mark II+EF400mm F5.6L USM

綺麗な青色の波ではありませんので、撮影したのは夏でないことは分かりますね。

そもそも、八丈島では、夏の季節は水着の女性がたくさんいます。超望遠レンズを持っている私は、盗撮を疑われますので、この季節は海に近づけません。

波には色々な撮影方法があります。

この写真では私は波が真っ直ぐ向かってくる位置に立ちました。私の向く方向と波は垂直の関係です。

波の水しぶきは遅いように見えて、意外とスピードは速いです。ですので、波を撮影するときは、私は速いシャッタースピードを選択することが多いです。

また、八丈島では海に落ちますと死に繋がりますので、波を撮影するときは、基本は超望遠レンズを使います。

青い波ということで、当日は青空でした。このとき、台風のうねりによる大きな波が発生していましたので、この自然状況をピンポイントで狙いました。

台風はまだ八丈島から遠く離れていましたので、弱い風が左から右に流れていました。

ここまでの条件を意識して、シャッターを切った写真です。その証拠に、写真を見直していただきますと分かるように、波の水しぶきが左から右へかすかに流れていますね。


八丈小島

八丈小島は、八丈島の風景写真の中で1、2を争う人気の被写体です。春夏秋冬、何時撮影しても語り尽くせない美しさを提供してくれます。

EOS 6D Mark II+EF24-105mm F4L IS USM

この写真、自画自賛ですが、綺麗ですね。これ、実は、1年を通して、この日のこの時間を狙って撮影しました。

365日のうち、撮影チャンスがあるのはたった2日。このとき、天気が悪くてもこの写真は撮れません

私は、毎年、このチャンスを狙っていました

八丈島、7年間で、完璧な空、完璧な光の条件の機会に出会えたのはたった2回。あとは、悪天候でしたね。

私は、風景写真が専門ではありませんが、忘れられない1枚となりました


今日は、「八丈島の自然の写真をもっと美しく撮るためにしてきたことについて」と題してのお話でした。

4枚の写真を紹介しました。パッと見て、それぞれ普通の写真ぽいのに、かなりの情報込められていましたね。

私が写真を撮るときは、いつもこんな感じです。徹底的に調べて、最高の条件を待ち、ベストを尽くしてシャッターを切っています。

私は、過去は研究者として生きてきました。いつも自分の限界に挑戦する生活でした。

八丈島に舞台を移し、写真の世界に入ってもやることは一緒でした。自分の限界に挑戦するのは、唯一無二の最高の瞬間です。やめられないですね。

私は、普通の人生では満足できないようですね


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