八丈島では、様々な野鳥が生活しています。
その中で、繁殖するのはスズメ、シチトウメジロ、シジュウカラ、オーストンヤマガラ、イイジマムシクイ、ヒヨドリ、キジバト、ホトトギス(托卵)、ハシブトガラス、モスケミソサザイ、タネコマドリ、アカコッコ、トラツグミ、アマツバメなどでしょうか。

けっこういますね
八丈島で野鳥を観察していますと、ふと疑問を持ちました。

なぜ、野鳥は春に繁殖するのか・・・?
もちろん野鳥の繁殖は「春」限定ではありません。しかし、妙に春の前半に集中しています。
八丈島では、モスケミソサザイが一番巣立ちが早く、次いでオーストンヤマガラやシジュウカラ、タネコマドリ、シチトウメジロが続きます。
私は野鳥の研究者ではありませんが、これまで観察していて気づいたことを少し書きたいと思います。
今日は、「東京都八丈島の春に繁殖する小鳥たちの雛への餌について」と題してのお話です。
チョウ目昆虫の幼虫の成長
春の野鳥の主な餌は昆虫ですね。昆虫は変温動物です。
体温は外気温に影響を受けます。ちょうどいい温度の春と秋はよく動きます。
ところが、暑すぎる夏や寒すぎる冬はどうしているでしょうか?昆虫の中には、夏眠によって活動を抑制したり、休眠して活動を抑制し、越冬して命を維持します。
夏眠と休眠にはもう1つの役割があると思っています。それは、多数の個体の発育時期を揃え、成虫ので交尾をするタイミングを合わせることです。
冬から春では、卵、蛹、成虫のそれぞれの段階で休眠していた個体が一斉に成長を再開し始めます。
チョウ目昆虫の幼虫に焦点を当てますと、例えば、若齢幼虫は新芽に集中します。そして、成長するに従って厚くて硬い葉を食べるようになります。
つまり、木では、木の端の新芽には小さな若齢幼虫が、そして、幹に近づくに従ってより大きな幼虫が均一な大きさでいることになります。
このタイミングで野鳥が繁殖すれば、発育時期が揃ったチョウ目昆虫の幼虫がほぼ同じ場所で集められます。そして、日数が経過するごとに幼虫が成長しますので、雛の口の大きさに合わせて適切な大きさの幼虫を集めることができます。
実際、野鳥の営巣を観察していますと、あまりにも早く簡単に雛に対してちょうどいい大きさの餌を集めてきます。
ですので、私は、行き先が決まっていて、餌を捕る場所が決まっていると思っています。

オーストンヤマガラ
オーストンヤマガラは、シジュウカラよりは大きいものの、小型の野鳥です。そして、雛がいくら成長しても、与える餌の大きさは小さいです。
観察していますと、ほとんどチョウ目昆虫の小さな幼虫を運んできます。
チョウ目昆虫の幼虫の体の大部分が中腸で、中には食べた餌(植物の葉)が入っています。中腸の外側には全身を動かす筋肉、そして、エネルギーを供給するヒトの肝臓と同等の働きをする脂肪体があります。
チョウ目昆虫の幼虫には動植性のタンパク質、脂質、炭水化物が含まれています。雛にとっては、食べやすい大きさかつ栄養バランスがとれている餌ということになります。

EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII
シチトウメジロ
シチトウメジロは、オーストンヤマガラよりも大きさは小さいと言われています。ただ、くちばしの形は異なり、オーストンヤマガラに比べて長いです。くちばしに対して大き目の幼虫を運ぶことが多いです。
少ない観察例ですが、緑色の幼虫を雛へ運ぶことが多かったです。「緑色=葉を食べている」と認識して、意図的に捕っているのでしょうか?

iEOS R3+Mount Adaptor EF-EOS R+EF70-200mm F4L IS USM
イソヒヨドリ
イソヒヨドリは八丈島中に生息しています。特に平地や海岸沿いの家屋に巣を作る傾向があります。
私が観察していたのは海沿いで営巣しているつがいです。この場所では防風林が植樹されていました。
イソヒヨドリは同じチョウ目昆虫の幼虫を雛に運んでいましたが、ドクガ科の幼虫が主でした。前述のオーストンヤマガラやシチトウメジロと比べて体の大きさも大きいので、大型の幼虫を運ぶことが多かったです。

EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII
タネコマドリ
タネコマドリは森の野鳥です。ですので、餌は、オーストンヤマガラやシチトウメジロなどのようにチョウ目昆虫の幼虫を雛に与えると思っていました。
もちろん運ぶこともあるのですが、どちらかと言いますと、チョウ目昆虫に限らず、ハエ目やコウチュウ目の成虫を運ぶことが多かったです。
オーストンヤマガラやシチトウメジロは、木の上や中程にいます。一方、タネコマドリはさえずる時は木の上にいることもありますが、基本、地面を移動します。
地面にはチョウ目昆虫の幼虫はあまりいません。昆虫の成虫を雛への餌として捕まえるのは、タネコマドリの行動からきているのかもしれませんね。

EOS R3+Mount Adaptor EF-EOS R+EF100mm F2.8L Macro IS USM
今日は、「東京都八丈島の春に繁殖する小鳥たちの雛への餌について」と題してのお話でした。
春における野鳥の繁殖期と幼虫の成長の関係、また、オーストンヤマガラ、シチトウメジロ、イソヒヨドリのくちばしや体の大きさと幼虫の大きさ、タネコマドリの日頃の行動と成虫を捕まえる関係についても私の考えをお話しました。
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