もし、私が都心の羽田空港に住み、ビジネスきっぷを使いますと、2023年12月現在、往復33,940円かかります。毎日、八丈島に通いますと1年で1240万円かかります。
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八丈島に住むって、なんて贅沢!
7年間、私はこんなとんでもない生活をしていたんですよね(笑)
今日は、「本当はとても贅沢な場所の八丈島」と題してのお話です。
写真より絵になる八丈小島
都心は水が管理されすぎています。今の私の周りには川は見当たりません。
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おそらく、大雨が降りますと、地下の下水道に流れてしまう仕組みになっているのだと思います
人と水が切り離されすぎていますので、東京は文字通り「東京砂漠」です。ちなみに、「東京砂漠」とは人の内面を表現した古い歌のタイトルなんですよ。
空には雲ひとつ無い、カリフォルニアのような青空ばかりです。
ところが八丈島は違います。周囲が太平洋に囲まれていますので、水が豊富です。
風、気温の条件の変化で、様々な形の雲が発生します。風は波も生み出します。
東海汽船の欠航ということに繋がってしまいますが、紋切り型でなく、八丈小島は飽きのこない様々な姿の私たち島民に見せてくれます。
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ハチジョウの名前のついた植物を楽しめます
南の島ですが、八丈島にも春夏秋冬の季節があります。植物を見ますと、一年を通して花が交代し続けます。
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私は八丈島に来てから植物の魅力を知るようになりました
さて、八丈島には、「ハチジョウ」の冠がつく植物が見られます。ハチジョウカグマ、ハチジョウショウマ、ハチジョウアキノキリンソウ、ハチジョウアザミ・・・。
ランの仲間にもハチジョウがつく植物があります。ハチジョウチドリです。
人生が輝きだけで構成されていないように、どのような世界にも地味なものがあります。でも、目立たないものがあるからこそ、人生は本当の輝きに包まれます。
ハチジョウチドリは地味なランの仲間です。でも、お正月に新芽が出て、寒い時期にゆっくりと成長し、春になって一気に草丈が伸びて花をつけます。
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美しさとは、小さな積み重ねというのが実感させられます
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EOS 6D Mark II+EF50mm F2.5 Compact Macro
雨の都、八丈島を楽しむ
青い空と青い海の八丈島は、夏休み期間中だけです。本当は、年間3,000 mmの降水量の日本トップクラスの雨の多い島です。
ですので、晴れの日を楽しむ人よりも、雨の日を楽しめる人の方が向いている島です。
八丈島では、様々な強弱、長短の雨が降ります。ザーッと雨が降ったらパッと止んだり、嵐のようになったりと大変です。
でも、その雨あるいは水の勢いが八丈島の複雑な地形を作った原因です。
八丈島にはポットホール(甌穴)という地形があります。水や石で削られた穴がたくさんあります。
山小屋のガイドさんが、ザイルを持って三原山に入り、八丈島には700個以上のポットホールがあることを目視で確認しました。こんな狭いエリアにこれだけの数のポットホールがあるのは、日本でも稀な地形です。
ポットホールは、霧や小雨のときには、とても幻想的な姿を見せてくれます。
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光るキノコ
光るキノコは八丈島の若手が育ててきた観光資源でした。今では、八丈島=光るキノコですし、私にも旅行者、テレビ、雑誌から多くの問い合わせがきていました。
私もブログで発信し続けてきましたのでよくわかりますが、情報の継続した拡散は大変な根気と努力が必要です。
来年度以降、その状況は変わります。島民の方々、そして、旅行者の方々、これからどうなるか見ていてください。
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EOS 6D Mark II+70mm F2.8 DG MACRO Art
太平洋に浮かぶ野鳥の渡りの中継地点
信じられないかも知れませんが、八丈島にも渡り鳥が来ます。少しでもズレたら、太平洋に墜落です。
本土の陸地のように安全な場所があるのにもかかわらず、野鳥はおかしな行動をします。
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何を血迷っているのか私には分かりませんが・・・
そんなヘロヘロな野鳥も、しばし八丈島で羽を休めます。
水浴びをする個体を見つけました。
「あ゛〜」っと熱いお風呂に入ったような大きな声が聴こえてきそうですね。ちなみに、この野鳥はムナグロといいます。
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EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII
今日は、「本当はとても贅沢な場所の八丈島」と題してのお話でした。
Googleで画像検索した八丈島とは、全然景色が違いますよね。本物の八丈島とは、もっともっと幅の広い明暗と色の奥の深い世界です。
これまで、1年間八丈島に通いますと1240万円ですから、7年間で8680万円の贅沢をしてきました(笑)。春夏秋冬、様々な雨と自然の色々な姿を楽しむことができましたね。
旅行あるいは移住を希望される方々、八丈島では、ネットで検索される以上のものが待っています。ぜひ、人からの情報ではなく、自分で開拓して、自分だけの八丈島を満喫してくださいね。
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PR
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