八丈島の夏はとても暑いです。そして、初秋の今もです。
こんな気候では野鳥はあまり見られません。いないわけではないのですが、この暑さなのに無理やり撮影してしまうと、飛ばしてしまうので可哀想になってしまいます。
そいういうわけで、ここ数ヶ月は野鳥がメインの被写体にも関わらず、あまり超望遠レンズで撮影をしていません。
でも、代わりにマクロレンズでの撮影が多くなりました。植物やキノコの写真が増えているのは、そのためです。
これまでは、50 mmマクロレンズのEF50mm F2.5 Compact Macroと100 mmのマクロレンズのEF100mm F2.8L Macro IS USMで主に使って撮影していました。
しかし、EF50mm F2.5 Compact Macroは1987年に出されたレンズです。絞りをF8-F16で絞って使用するので順光では大丈夫なのですが、光源が画面に入る逆光になってしまうと、六角形の絞りの形のゴーストが出てしまいます。
そこで、EF50mm F2.5 Compact Macroの代用品を探していました。
このマクロ、Life Size Converter EFと一緒に使うと等倍撮影ができます。このとき、焦点距離は70 mmになります。
いろいろ考えた結果、このレンズが浮かび上がってきました。
今日は、「50 mmと100 mmの間の焦点距離のカミソリマクロとよばれるレンズについて」と題して、SIGMAの70mm F2.8 DG MACRO Artについてのレビューです。
長所
- FLDガラス2枚、SLDガラス2枚、非球面レンズ1枚の豪華なレンズ群(10群13枚)で構成されています。
- 絞りは9枚です。円形絞りなので、逆光でもEF50mm F2.5 Compact Macroのような六角形の絞りの形のゴーストは出ません。
- 望遠と標準の間の焦点距離のため、写真の表現に依存して、絞りF2.8-F11まで広い範囲の絞り値が使えます。
- 大きめなフードがついています。
- ピントリングがとても太いので、マニュアルでピントを合わすときはとても便利です。
- 簡易防塵防滴です。
短所
- 長所の逆になりますが、幅広い絞り値が使えることから、最適絞り値を選ぶのに少々手間がかかります。
- EF50mm F2.5 Compact Macroと比べるととても大きいです。
- 近接撮影になるほど、レンズが前方に伸びます。
- オートフォーカスの速度は遅いです。
- 手ぶれ補正は付いていません。
- 発色がCanonのレンズと異なります。
- RAW現像はCanonの無料ソフトDigital Photo Professionalでは出来ません。
多くの場合、どのレンズにも長所と短所があります。これは仕方がないことですね。
私は、使い勝手の悪さよりも画質を重視しました。これはトレードオフです。
その結果、
撮影条件 | 使用レンズ |
順光条件で、キノコや花のように動かないものを近くでビシッとピントを合わせて撮影する | EF50mm F2.5 Compact Macro |
動かないもので、距離がとれるものを撮影する | 70mm F2.8 DG MACRO Art |
動きの速い昆虫や遠くの植物を撮影する | EF100mm F2.8L Macro IS USM |
と使い分けることにしました。
RAW現像は、有料ソフトのAdobeのLightroom ClassicとPhotoshop(フォトプラン)でやることになりました。
撮影した写真はこちらの記事に出てきます。発色はCanonのレンズように派手派手ではなく、Nikonのレンズように解像度は高くありません。どちらかというと、Sonyのように、ある程度解像度があって、しっとりとした表現が得意なレンズだと思いました。こういうマクロの写真もなかなかいいと思っています。
今は使いこなすために練習中です。
EF50mm F2.5 Compact Macro、EF100mm F2.8L Macro IS USMと合わせ、マクロレンズ選びの参考になれば幸いです。