今年は、科学教育など仕事で様々な取材がありました。良い方々に恵まれました。
私は、光るキノコに関しても仕事をしています。本土の方々と新たなつながりもできて、今年は想像以上に順調でした。
今日は、「2021年の東京都八丈島の夏と光るキノコ」と題してのお話です。
失敗が糧
今年は、光るキノコに関しては大きな失敗をしました。ただ、その失敗のデータから様々な可能性が見えることになりましたので、表には出しませんが、私としては学びになりました。
自生の光るキノコはいつでも見られない
今年も、多くの方々から自生の光るキノコについての問い合わせが来ました。
八丈島=光るキノコ・・・
と考えるのは、これは正しいです。ただ、私のフィールドでは出たり出なかったりします。
土砂降りの日々が必要
今年の八丈島の夏はとてもいい天気でした。これは、海や山のレクリエーションには最適ですね。
ところが、私のフィールドでは、光るキノコはなくなってしまいました。これはデータと照らし合わせても一致していました。
光るキノコには、土砂降りに日々が必要です。そうしますと、状況が変わります。
条件が揃いますと、光るキノコの群生が見られました
昨年まで、私は八丈島に来てから、私のフィールドで群生の光るキノコを見たことがありませんでした。
だいたい、「ぽつっ、ぽつっ」という感じで出てきます。ところが、土砂降りの日々が続きますと、一気に複数のヤコウタケが出てきました。
これは時間差で傘が開いています。上が一番新しく、下にいくにしたがって古くなります。
群生なので、撮影するときは、状態のいい個体を選ぶことができます。
色つやともパーフェクトですね
同じ光るキノコでも、土砂降りを必要としないキノコもあります
ヤコウタケの菌糸は光ります。暗闇に目がなれますと、八丈島では意外と地上がキラキラとしています。
でも、ヤコウタケほどではありませんが、少ない降水量でも現れる光るキノコがあります。
エナシラッシタケです
残念ながら、エナシラッシタケの子実体の出現条件については、今年は追い込むことはできませんでした。
今後の課題ですね
夏が終わり、八丈島は、年によっては湿度が上がります。運がいいと、秋にも光るキノコが出現する可能性があります。
何ごとも、先入観を持たずに、遠くからの観察、近場の自身の目での観察を重ねたいと思います。そして、得た結果を、光るキノコ関係の仕事の今後の糧にしたいと思います。
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