八丈島は常春の島です。それでも島民は四季を感じて、暦上の秋の今は、
最近は涼しいですね
という会話も聞こえます。それでも、この島は四季折々の花が見られます。
花は葉から進化した構造体です。花弁の色であったり、花粉や蜜、匂いなど訪花昆虫を集める巧妙な戦略を採っています。
今日は、「昆虫を引き寄せる花の戦略 ーアジサイの場合ー」と題してのお話です。
花と昆虫の関係に戻りますが、この写真を見てください。
これは、ハチジョウイタドリの花で吸蜜をするクロマダラソテツシジミです。人からするとハチジョウイタドリの花は魅力的ではないのですが、この昆虫には御馳走みたいです。
このように、花と昆虫は密接な関係にあります
八丈島には2種類のアジサイがありましたね。ガクアジサイとラセイタタマアジサイです。
多くの方々はアジサイの花というと、花の周辺の大きな構造体ですよね。
でも、これは花ではありません
装飾花といいます
装飾花なので、おしべ、めしべはありません。花粉もなければ蜜もありません。
それでも、この装飾花は、アジサイの繁殖戦略的に重要な役割をしています。
役割は、視覚的な情報を訪花昆虫に与えるためといわれています。ですので、アジサイの花が咲いているときは、装飾花は上むきです。
そして、受粉が終わると、装飾花の向きは下向きに変わります。
まるで、もう虫は来なくてもいいよと言っているみたいです。
ここまでは、自然ガイドで聞く話です。私はあまのじゃくなので、言われていることが本当なのか実験したくなります。
八丈島は、長い期間、アジサイが咲きます。アジサイを見ているだけでも、たくさんの実験が思い浮かびます。
例えば、
- 花を咲かせているアジサイの装飾花を全て切り落としたらどうなるのか?
- 向きを無理やり下向きしたら、虫は来なくなるのか?
- 装飾花に別の色をつけたらどうなるのか?
- 余計に装飾花をつけたらどうなるのか?
- 装飾花が下向きになっているのを上向きにしたらどうなるのか?
などなど。もう夏休みは終わってしまいましたが、いろいろな自由研究ができそうです。
八丈島の自然はたくさんの思考を刺激してくれます。あなたも童心に帰って、自由研究をしてみてはいかがでしょうか?
おすすめですよ。
PR