東京都八丈島での光るキノコとの出会いは一期一会

菌類

今は2024年6月末の梅雨。八丈島は、湿度90% R. H. 以上の日が続いています。

今年の梅雨は自生の光るキノコのヤコウタケは当たり年です。いい個体と出会っています。

お客様のリクエストがありますので、最近は足繁く私たちのフィールドへ通っています。


今日は、「東京都八丈島での光るキノコとの出会いは一期一会」と題してのお話です。


スポンサーリンク

ヤコウタケを本格的に撮影するまでに3年かかりました

八丈島に来島した初年。光るキノコのヤコウタケは見ていましたが、写真などは夢のまた夢でした。

デジタル一眼レフカメラはありましたが、マクロレンズやローアングルが可能な三脚などの機材は持っていませんでした。

まあ、当時は野鳥しか興味がありませんでしたからね(笑)

その後、八丈島の風景を撮影しようと広角系のレンズ、焦点距離100 mmや70 mmのマクロレンズ、三脚を充実してきました。私は植物や昆虫に惹かれるようになってきます。


そして、本格的に光るキノコの撮影を始めたのは2020~2021年。プロ写真家の小池隆さんが撮影するので、そのお手伝いで下見をしてからでした。

ただ、このときはヤコウタケをただ見つけて撮影するだけでしたね。


撮影前にデータを集め始めました

私たちのフィールドでは、ヤコウタケをはじめ様々な光るキノコと出会えます。それはそうなのですが、では、毎日必ず見られるかといいますと、それは違います。

当時、私たちのフィールドでは、ヤコウタケの子実体はいつ、どこで発生するのか、シャッターチャンスはあるのかなどは一切知りませんでした。

また、毎日、フィールドに通い続けますと、夜型の人間になってしまい、生活リズムがおかしくなってきました。

このままではダメだ・・・

そして、2022年からようやく気象庁とフィールドのデータ集めて検討するようになりました。

光るキノコの写真の師匠にお話を伺いますと、昔の八丈サイエンスクラブのお子さんは毎日フィールドに通い、データを採り続けたそうです。子どもたちは先見の明があったと思います。

今、私は、気象庁のデータ、フィールドのデータを集めています。3年目ですが、ヤコウタケの子実体の予測のかなり精度が上がってきました。

それでも、フィールドのどのポイントで発生するかの予測は無理です。子実体は1年に一度形成するようで、発生場所は少しずつ移動していきます。

知らないことを知るのは楽しいですね


ヤコウタケの子実体の発生予測とその結果

ヤコウタケの子実体が形成されても、寿命があります。ベストの時期は実はとても限られています。

光る時期は3日間といわれていますが、ベストはその初日。八丈島に住んでいても、この日に出会うのは賭けになります。

チャンスを逃せばベストではなくなりますし、それ以外にも一瞬でカタツムリに捕食されたりします。

ですので、

これは行ける!

と思ったら、毎日通うしかありません。

まあ、それでも上手く行かないことは多々ありますけれどもね(苦笑)

今年は群生によく出会います。昨年に比べて、湿度が高いのでヤコウタケにとっては好条件だからなのかも知れませんね。

ヤコウタケMycena chlorophos
EOS 6D Mark II+70mm F2.8 DG MACRO Art

これほどの数のヤコウタケと出会えますと選り取り見取りです。複数のヤコウタケの傘の裏側を撮影できたり、夜空との共演も可能です。

ただし、私の光るキノコの写真の師匠が、仰っているように

光るキノコは一期一会です

出会いに次はありません。ヤコウタケを見始めてから8年目ですが、自分のベストを尽くしても未だに難しいです。

ヤコウタケMycena chlorophos
EOS 6D Mark II+70mm F2.8 DG MACRO Art
ヤコウタケMycena chlorophos
EOS 6D Mark II+70mm F2.8 DG MACRO Art

今日は、「東京都八丈島での光るキノコとの出会いは一期一会」と題してのお話でした。

八丈島での光るキノコの出会いから、撮影の準備期間、データ採り、現在を紹介しました。常に自身のベストを上書きしていますが、完璧にはならず、私の前には課題の道が続いています。

答えが分かっていない世界を歩くのは楽しいですね


ブログの更新がしばらくできなくなりました。

タイトルとURLをコピーしました