ガイドが続きました。その間、気温も暖かくなってきたし、山の植物の生長が一気にはじまりました。
本業ではパソコンの前が多いです。ですので、八丈島全体が春の到来によって変化しているのに全く気がつきませんでした。
知らないうちに、視点がかなり固定されていましたね
これでは、お客様をご案内したとき、説明の引き出しが枯渇します。
これは良くない状態だなぁ・・・
少し出掛けて、周りをじっくり見るか・・・
今日は、「2023年4月7日、東京都八丈島の山を回り、植物と野鳥を見てきました」と題してのお話です。
スダジイ
スダジイはブナ科シイ属の常緑広葉樹です。深緑色の葉がびっしりと着けた木です。
スダジイは、八丈島では、伝統工芸品の黄八丈の黒い糸を染める木として利用されています
さて、このスダジイですが、春になりますと、一斉に新芽と花をつけます。今、八丈島の山を眺めますと、中身が深緑色、周辺が明るい黄緑の木が見えると思います。
これがスダジイです
黄緑色の部分を近くで見ますと、こんな綺麗な新芽と花でいっぱいです
ハチジョウカグマ
八丈島は年間降水量が3,200 mmです。数字だけですとピンときませんが、日本一の屋久島4,500 mm。
八丈島は、上から16番目で、日本でも降水量の多い土地です
このように雨が多く、また、南の島ですので暖かいので、水を求めるシダ植物にとっては楽園となります。
そして、少し山に入りますと、今はシダ植物の新芽ラッシュです。
ハチジョウカグマは、2 m近くの大きさになるシダ植物です。そして、その新芽もジャンボです。
ハチジョウチドリ
八丈島に来た当初、私は植物にはあまり興味を持っていませんでした。ただ、ずっと生活をしていますと、目に入ってきましたので、
覚えてみよっか・・・
と気軽に野草の世界へ入りました。色々な植物と出会ったものの、毎年いいタイミングですべての植物を見られるわけではありません。
ですので、春に咲くハチジョウチドリと出会うまでには、かなりの時間を要しました。
このハチジョウチドリ、綺麗な花はつけません。花は緑色をしています。
派手ではありませんが、
こんな植物もあるんだ・・・
と気づきのきっかけを与えてくれた植物です。
コハクサンボク
コハクサンボクも、私にとっては見逃しやすい植物でした。
本当は、私の目に入らなかっただけですけれどもね(笑)
深緑色の葉、背景の黒、そして、白い花のコントラストが印象的で、この時期になりますと、毎年探します。
一回見つけますと、翌年以降は花が咲くのを待つだけですので、
いつ咲くかなぁ・・・?
と楽しみにする木となりました。
タネコマドリ
山に入りますと、シチトウメジロ、モスケミソサザイ、最近渡ってきたイイジマムシクイの声が響き渡ります。そして、ひときわ大きな声で鳴くのがタネコマドリです。
タネコマドリはオレンジ色のとても綺麗な野鳥です。ただ、通常はヤブの中を移動しますので、なかなか見られません。
出てくるのを待っていましたら、近くの枝に留まってくれました。今回は、気楽な下見ですので、ちょっとだけ撮影させてもらいました。
八丈島もすっかり春になりました。植物の変化にまったく気がついていませんでしたね。
山へ行き、一年が回ったことを実感しました
今年も八丈島の自然を学びたいと思います
明日のブログの更新はお休みします。
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