2022年6月、東京都八丈島でヤコウタケを撮影してきました

菌類

今年の八丈島も梅雨が来ました。ただ、思ったよりも期間が短いようで、大雨のあとは、霧、そして、その霧も日に日に無くなりつつあります。

夏が少しずつ近づいてきましたね

そして、自生の光るキノコのシーズンもじょじょに終わり始めています。


今日は、「2022年6月、東京都八丈島でヤコウタケを撮影してきました」と題してのお話です。


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光るキノコの撮影の準備

八丈島に来てから、光るキノコの写真の師匠からは、色々と語られました。

ただ、私にとっては光るキノコは、生物の一種でしかなく、これといって特別視はしていませんでした。

でも、光るキノコを実際に撮影しようとしますと、これがけっこう大変なんですよ・・・

1. 服装

まず、八丈島では、暗闇を安全に歩くことは出来ません。八丈島は絶壁だらけ。人の皮膚を貫く棘のある樹もあります。

はじめに、靴と服装を揃えました。

2. 下見

常に暗闇ということは、昼間に下見が必須ということです。わずかな動きで事故に繋がります。ですので、シミュレーションを繰り返しました。

3. 光るキノコ(ヤコウタケ)を探す

見つかりません(笑)

最初は、本当に見つからなかったですね。フィールドをくまなく探したりもしました。

本当に、何度ギブアップしたことか・・・(笑)

4. データを使う

昔の八丈サイエンスクラブの子供たちは、ヤコウタケの研究をしたそうです。そして、色々なデータを集めていたとのこと。

この「色々なデータを集めていた」というのを聞いて、頭の中で繋がりました。

このデータを採っておけばいいのか・・・

データに着目しますと、単なる数字の羅列から、ヤコウタケの発生場所が見えてきました。フィールドで実際に確かめてみますと、確かに、ヤコウタケがありました。


ヤコウタケの撮影

出る場所が分かりますと、道具さえ揃っていれば、あとは、意外と簡単です。

通常は、1つのヤコウタケを撮影するのも大変です。でも、ヤコウタケの群生の発生場所が分かりましたので、引きで撮ることも簡単になりました。

ヤコウタケMycena chlorophos
EOS 6D Mark II+EF50mm F2.5 Compact Macro

群生ということは、個体が選び放題になります。気に入った2個体を選んで撮影することも可能です。

ヤコウタケMycena chlorophos
EOS 6D Mark II+70mm F2.8 DG MACRO Art

ヤコウタケの子実体は湿度の高い時期に発生します。多くの場合、宿主にぴったりと着いています。

ところが、発生するたくさんの個体を見てみますと、変わり種と出会うこともあります。このヤコウタケは、コケの中で発生していました。

ヤコウタケMycena chlorophos
EOS 6D Mark II+70mm F2.8 DG MACRO Art

ヤコウタケの生態を知りますと、それに即して、色々な撮影方法が使えるようになります。例えば、ヤコウタケ自身の光と空の光を組み合わせるようなレアな撮り方も出来るようになりました。

ヤコウタケMycena chlorophos
EOS 6D Mark II+70mm F2.8 DG MACRO Art

私は、安全にヤコウタケを見るのに4年、データ採りで2年かかりました。

データは10年分欲しいですね。そうすれば、確実な子実体の発生予測と、その間に安全対策が出来るようになります。

いつかは、どのお客様にも、ヤコウタケを安全に撮影できるツアーを作りたいですね

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