車のラジオを聞いていますと、日本列島も東北南部まで梅雨明けなのですね。
ここ八丈島では、八丈富士と三原山のふもとは晴れ、山頂は霧に包まれているという不思議な天気です。
島外から来られるお客様は、みなさん、口を揃えて
気温は低いですが、湿度が高いですね
とおっしゃられています。
八丈島に住んでいますと、体が慣れてくるのか、じょじょに湿度が下がるのが感じられ、梅雨から夏に気象が変化していくことが感じられています。
そんな、梅雨から夏に変わる時期に、学芸員という立場の特別なお客様がいらっしゃいました。
今日は、「2022年6月29日、神奈川県の横須賀市自然・人文博物館の学芸員さんたちと光るキノコを見てきました」と題してのお話です。
横須賀市自然・人文博物館
横須賀市自然・人文博物館は、八丈島から離れています。一見、関係ないみたいですよね。
でも、この博物館、発光生物関連の書物を執筆された羽根田弥太先生が所属していた横須賀市博物館が前身です(瀧端, 2004)。また、羽根田先生つながりで発光生物であるホタルの研究の大場信義先生とも繋がっています。
ですので、今も発光生物の展示が充実されているそうです。
以前、私の専業の仕事の関係者が、横須賀市自然・人文博物館を訪れました。そのときに、今の八丈島における発光生物の現状をお話しました。
学芸員の方々も八丈島で研究される予定があり、
次に八丈島へ行くときは、ぜひ、光るキノコを見せてください!
ということになっていました。
暗闇の中の光るキノコの観察
横須賀市自然・人文博物館からは2人の学芸員さんたちがいらっしゃいました。
光るキノコの観察は、いきなり、暗闇でするものではありません。初めは、明るいうちにフィールドへ行きます。
暗くなる前に、予行練習として歩きます
森は、平地ではありません。また、様々な植物が生息しており、ときとして、鋭利な棘や枝があります。
学芸員さんたちに、実際に危険な場所を紹介して、体感してもらいました。それから、日が沈むにつれてフィールドが暗くなっていきます。
そして、光るキノコが、一つ、また一つ、私たちの目に入ってきます。
当日の私たちのフィールドでは、ヤコウタケ、シイノトモシビタケ、スズメタケ、エナシラッシタケの4種が見られました。
記録として、学芸員さんもヤコウタケを撮影されていらっしゃいました。
ヤコウタケの子実体の発生への挑戦
八丈島観光レクリエーション研究会では、ヤコウタケの菌糸も培養しています。この菌床を適切に管理しますと、子実体(光るキノコ)を形成させることが出来ます。
ただ、これは言葉のお話です。実際には、各施設で大変な思いをしながら条件探しをします。
今回、学芸員さんたちも、
子実体発生の予備実験を試みたいです!
とおっしゃっていましたので、挑戦してもらうことにしました。
予備実験、上手くいくといいですね
研究者を引退してから、私はフィールドの世界に出ました。野鳥の種の判別や写真撮影は得意ですが、植物の種の判別は普通レベルですし、昆虫の種の判別はさらにダメです。
学芸員さんたちと出会いまして、博物館でのお仕事の一部を見させていただきました。
勉強になりましたね
学芸員さんが執筆された昆虫図鑑も拝見させていただきました。自然ガイドとして、これだけ分かっただけでも、充分すぎる内容でした。
昆虫好きの子供たちの図鑑の入り口にもいいですね
いつかは横須賀市自然・人文博物館に行きたいですね。学芸員さん、ぜひ、そのときは館内を案内して下さいね。
光るキノコの観察にいらしていただいて、ありがとうございました