急激に暖かくなってきましたね。
野鳥は朝からさえずりをしています。森の中では昼間もさえずっています。
先日、大学院時代の友人から八丈島の昆虫について相談を受けました。その昆虫はクワの近くで生息しています。
昔の八丈島は養蚕が盛んでした。八丈島では、黄八丈の絹糸の生産、染色、織るところまで全て自前でやっていました。
当時は、友人が目的とする昆虫もいたでしょう。しかし、現在は、養蚕が衰退し、果たして思うように試料が捕まるかは不明です。
一応、八丈島でクワがどこにあるのか、QFieldとQGISを使ってプロットを始めました。
その過程で出会った植物のお話です。
今日は、「2025年4月、春の東京都八丈島の新芽や花について」と題してのお話です。
スダジイ
山に入りますと、新芽ラッシュです。八丈島の植生はスダジイが占めます。
どこを見回してもスダジイの新芽が多いですね。
多くの新芽は黄緑色まで生長していましたが、若干生育が遅い個体も見られました。

新芽は、紫色が残っているほど若いです

EOS R3+Mount Adaptor EF-EOS R+EF400mm F5.6L USM
カクレミノ
八丈島の秋は暖かく、葉の入れ替えは春に行う種が多いです。山道を散策していましたら、綺麗な新芽が頭上に現れました。
新芽の形の異様さに気が付きました。超望遠レンズで拡大してみますと、葉の形は2種類ありました。

これはカクレミノの特徴です
春はあまり注意して新芽を見ていませんでした。カクレミノは新芽からカクレミノの特徴を持っているのですね。

一つ学びを得ました

EOS R3+Mount Adaptor EF-EOS R+EF400mm F5.6L USM
ムベ
春の八丈島の森はオオシマザクラの白い花から始まります。ただ、野生のサクラですので、花とほぼ同時に新芽が出てきます。
ですので、遠くから八丈島の山を眺めますと薄黄緑色のパッチのような状態になります。
あらかじめこのような情報が入っていましたので、目の前に薄ピンク色の花に驚かされました。花を確認しますと、ムベでした。

そういえば、ムベの花の時期は今だっけ・・・
予期せずのご褒美でしたので、お得な気分になりました。

EOS R3+Mount Adaptor EF-EOS R+EF400mm F5.6L USM
ホウチャクソウ
今回、山に入ったのはホウチャクソウを見に行くのが目的でした
八丈島に来て、初めは私は植物に全く興味を示しませんでした。
研究者時代が長かったのか、自身で見つけることにはものすごく喜びを感じるのですが、私は、人から勧められたり教わったりすると途端に興味を失ってしまう傾向があります。
あるとき、散策をしていましたら、足元に2輪の花をつけた見慣れない形の植物を見つけました。

この植物は、私には周囲と比較して浮き上がって見えました
自分自身で気付いたことが、その後、図鑑を見続けるモチベーションになりました。
ホウチャクソウを見つけたとき、

あぁ、これがホウチャクソウっていうんだ・・・
今までの自分の視点になかった世界の扉が開いた瞬間でした。
人に聴いたり、ネットで調べればもっと簡単ですし、時間のセーブにもなるでしょう。
でも、重要なのはそこではありません。この過程を体験することが、次の知らない扉を開くことに繋がるのです。
毎年、初心を忘れないために、今年もホウチャクソウを見ました。

EOS 6D Mark II+EF100mm F2.8L Macro IS USM
ハチジョウテンナンショウ
今回、植物の写真をけっこう撮っています。その中には手持ちで撮影したものもありました。
家に帰って写真を確認しますと、手持ち撮影の写真はそれなりに写っていますが、自身の意志の詰め込みが不十分であったことに気が付きました。
最近の私の植物の写真は、三脚を使い、条件を変えながら1時間くらい時間をかけて撮影します。構図、シャッタースピード、絞りの条件を色々試しますと、1種に1時間はあっという間に過ぎてしまいます。

やはり、このくらい時間をかけないと狙ったものは撮れないですね
このブログに掲載されているハチジョウテンナンショウの写真、実は、これだけ撮影された写真の中から選ばれています。


EOS 6D Mark II+EF50mm F2.5 Compact Macro
今日は、「2025年4月、春の東京都八丈島の新芽や花について」と題してのお話でした。八丈島の春に見られるスダジイ、カクレミノの新芽、ムベ、ホウチャクソウ、ハチジョウテンナンショウの花を紹介しました。
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