2025年の東京都八丈島の春を探しに行きました

植物

2017年、私は研究者を引退し八丈島に来ました。

そして、イイジマムシクイ、モスケミソサザイ、タネコマドリ、カラスバトとすぐに出会いました。バードウォッチャーからしますと贅沢な生活ですね。

あれから8年経ち、2025年3月23日、気がつけば八丈島生活9年目が始まりました。

来島当初は野鳥しか興味がなかった私も、時間の経過とともに、今では植物や菌にも惹かれるようになりました。

八丈島の春はまだ始まったばかりです

少し山へ行きました


今日は「2025年の東京都八丈島の春を探しに行きました」と題してのお話です。


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メダケ赤衣病菌

八丈島では、開墾をして農地を拡大します。木を切ったあと日差しが入りやすくなるのですが、気をつけなければならないことがあります。

ササが生えてきます

八丈島ではタケと呼ばれています。

有名なのは2種、メダケとヤダケ。「たこうな」と呼ばれるタケノコ採りシーズンのターゲットとなります。

メダケとヤダケの違いは節の有無で区別ができます。でも、春の時期はもっと簡単な方法で見分けることができます。

オレンジ色の菌がついているのがメダケ、ヤダケは菌の宿主特異性のためついていません。

この菌はメダケ赤衣病菌といいます

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ナチシダ

八丈島はシダ植物の宝庫。色々なシダ植物と出会えます。

ただ、私が見たものを写真としてきちっと撮影するのはとても難しい植物でもあります。

しばらく修行が必要ですね

多くのシダ植物の新芽は山菜そばのゼンマイのようにくるくるっとした形をしています。

ところが例外もあります。ナチシダの葉身は手をパーのような形をしています。

そのため、新芽も他のシダ植物とは異なった形となります。

ナチシダPteris wallichianaの新芽
EOS 7D Mark II+EF400mm F5.6L USM

ハチジョウクサイチゴ

春の八丈島では3種類の野生のイチゴが見られます。八丈島では総称して「アビ」と呼ばれています。

3種は、ハチジョウクサイチゴ、カジイチゴ、ハチジョウイチゴです。

ハチジョウクサイチゴは大き目の花をつけ、茎にはトゲがついています。

ハチジョウクサイチゴRubus nishimuranus Koidz.
EOS 6D Mark II+70mm F2.8 DG MACRO Art

カジイチゴ

カジイチゴの花は、先ほどのハチジョウクサイチゴよりも一回り小さい花をつけています。他にも葉の形が違いますね。

今は開花ラッシュですので、様々な発育時期の花をいっぺんに観察することができます。

カジイチゴRubus trifidus
EOS 6D Mark II+70mm F2.8 DG MACRO Art

シチトウスミレ

春の八丈島、特に八丈富士の中腹はオオシマザクラの花で薄黄緑色に彩られます。樹木がオオシマザクラならば、春に欠かせない野草の花はシチトウスミレです。

山へ行きますと、シチトウスミレの群生に出会えます。

毎年シチトウスミレに出会っていますが、飽きないですね。山へ行っては新たな群生の場所をさがしています。

シチトウスミレViola grypoceras A.Gray var. hichitoana (Nakai) F.Maek.
EOS 6D Mark II+EF100mm F2.8L Macro IS USM

今日は「2025年の東京都八丈島の春を探しに行きました」と題してのお話でした。

春の八丈島で見られるメダケ赤衣病菌、ナチシダの新芽、ハチジョウクサイチゴ、カジイチゴ、シチトウスミレの花を紹介しました。

機会がありましたら、また春の八丈島を散策したいと思います


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