八丈島はどこを見回しても自然ばかりです。みなさんが大っ嫌いなヤンバルトサカヤスデも、研究をしていたせいか、身近な生き物に感じられます。
さて、2021年10月1日、台風16号が八丈島を直撃しました。その影響で、未だに通行止めの林道があります。
私自身も、調査のときは三原林道へ行きますが、今でも基本的には避けるようにしています。
今日は、「2021年11月、東京都八丈島の林道の良いところ、怖いところ」と題してのお話です。
湿度の高い八丈島では、林道が緑色になる場所があります
八丈島は年間降水量が3,000 mm。日本の観測地点では上から16番目です。
そう、晴れている方がレアなのです
雨が降れば湿度もあがります。そうしますと、コケはよく茂りますね。
八丈島の林道では、コケで緑色になる場所があります。
iPhone 12では上手く撮れませんでしたが、実際は、もっときれいな緑色です。このような林道を歩くたびに、とても贅沢な気分にひたれます。
林道付近で見られる11月の花たち
今は11月、今回は、比較的簡単に見られる野草の花たちを紹介します。
イズノシマダイモンジソウ
この季節になりましたら、真っ先に見たい花です。大文字草とはよくいったもので、本当に花びらが大となっている植物です。
多くの場合、水が滲み出ている法面から出ていますね。花の数が少ない個体から、写真のような群生まで、幅広い様相の花をつけます。
センブリ
センブリ茶のお話を聞いたことがありますでしょうか?飲むと口がひん曲がるくらい苦いアレです。
八丈島では、ちょうど今くらいからセンブリの花が見られます。
花の色は白。草丈は5-20 cmで比較的小さい野草です。
はじめは、ぽつっ、ぽつっと白い花が見られます。しかし、開花時期が深まるにつれて、群生になります。
アキノキリンソウ
11月から咲きはじめる黄色い花といえば、島民の多くの方々はツワブキを連想されるのではないでしょうか?
ところが、黄色い花をつける植物は他にもあります。標高が高いと、アキノキリンソウが見られます。
ツワブキの花よりも小さく、そして、密集して咲くのが特徴です。
EOS 6D Mark II+EF100mm F2.8L Macro IS USM
2021年11月時点の林道の怖いところ
自然はとても美しいです。でも、安全のため、問題がある点も正直に書かなければなりません。
2021年10月1日、台風16号が八丈島を直撃しましたね。
その爪痕は2週間後にも見られました。
現在は1ヶ月半後です。沢の小径の例をあげますが、未だにこのような状況です。
この場所は1年以上前に大雨の後、法面から水が大量に湧き出ていたところです。
土砂崩れの兆候の1つに、「水が湧き出る」というのがあります。まさに、この場所でした。
怖くて近づかなかったのですが、やはり、土砂崩れが起きましたね。八丈島の場合はもっと複雑で、兆候が出ていなくても突然崩れるときもあります。
自然は美しいですが、林道を散策するのはもう少し待ったほうが良いと私は思っています。
PR