八丈島に住むと、梅雨の時期、特に坂上は霧で真っ白になります。昼間も夜もヘッドライトを点灯して車の運転となります。
ところが、一時期、霧が猛威をふったものの、思ったよりも天気がよく、拍子抜けした日々が続いています。
私も雨または霧の中の幻想的な植物を見に行こうと思っているのですが、このままですと、曇り空ですね(笑)。
そんなわけで、曇り空の八丈島を楽しみに行きました。
今日は、「梅雨なのに梅雨っぽくない東京都八丈島の植物と昆虫を見てきました」と題してのお話です。
ラセイタソウ
羅背板とは
薄手のラシャに似た毛織物で、地が薄く手ざわりがあらいものです。
http://www.so-bien.com/kimono/種類/羅背板.html
八丈島には葉の表面がざらざらしたラセイタタマアジサイがあります。ラセイタソウはそれと同じで、葉がザラザラしています。
どちらもザラザラです
ところが、ラセイタタマアジサイの葉を触ってから、ラセイタソウの葉を触ると、触感が違うことが分かります。ラセイタソウの方がすべすべです。
両者は、図鑑では知っていたし、個別では見ていました。でも、葉の手ざわりは別物だということは、直接触って気が付きました。
自分で調べると、意外に多くの情報が得られます
シャクガの幼虫
シャクトリムシは知っていますね。本当に、ぴとっ、ぴとっと尺を測るように歩きます。
面白いのは、このシャクガの幼虫、枝の擬態をします。
シャクガの体だけ見ますと、本当に枝みたいですね
でも、この幼虫、野草の上で擬態をしています(笑)。自分が何に真似ているのかよく分かっていません。
昆虫の中枢神経系の神経細胞の数は、脊椎動物と比較して少ないといわれています。すべての情報処理は無理です。
ですので、昆虫は、
だいたい、こんなもんでいいだろ?
で済ませています。
ちなみに、野鳥は、このフィールドでは、この擬態を見破ってこのシャクガの幼虫を襲いません。
生きているか死んでいるか分からないものをついばむよりも、目の前の動く美味しそうな生き物を襲ったほうがずっと効率的だからです。
ヤナギイチゴ
ヤナギイチゴは、春にこのブログで紹介しましたね
あれからこうなりました
EOS 6D Mark II+EF50mm F2.5 Compact Macro
びっしりと果実でいっぱいになりました。ちなみに、この果実は甘いそうです。
写真を撮ったときは、これが食べられるなんて知りませんでした。次回はちゃんと食べてレポートしたいと思います。
ヘビイチゴ
八丈島では、野生のイチゴは、ハチジョウイチゴ、ハチジョウクサイチゴ、カジイチゴがあります。そして、イチゴではありませんが、上述のヤナギイチゴもあります。
これらは、だいたい、地面よりも数10 cm〜1 mのところにありますね。ところが、地面にべったりとあるイチゴもあります。
ヘビイチゴです
EOS 6D Mark II+70mm F2.8 DG MACRO Art
赤くてきれいな果実です。でも、これは生食よりジャムにして利用するそうです。
まあ、こんな小さく、群生になっていないので、ジャムにするのも大変かもしれませんけれどもね(笑)
雨の心配がないと、かなり安心して歩けますね。歩くたびに知らないものと出会います。
八丈島に住んで良かったと思う瞬間です
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