6月に入りました。八丈島の空はどんよりとしています。霧になったり、雨になったり、水が豊富な八丈島らしい季節になりました。
なかなか外には出づらいですね。
今日は、「水と苔と深いつながりがある八丈島最小の野鳥」と題して、水の豊富な世界で生きる野鳥のお話です。
ミソサザイという野鳥はご存知でしょうか?
体長は10.5 cm。日本の野鳥の中で最小の種の一つです。
本土では、水の豊富な渓流沿いに住んでいて、とても大きな声でさえずります。
そして、ここ八丈島にもその仲間(亜種)が住んでいます。モスケミソサザイといいます。
こんな姿をしています。
手裏剣のようにあちこち尖っていて、投げたら木にそのまま刺さりそうな形をしています(笑)。
先にも書きましたが、八丈島は水がとても豊富です。小川だけでなく、水たまりもできます。そうしますと、餌となる小さな昆虫も出てきます。
八丈島の環境は、モスケミソサザイにとって、生活・繁殖に最適です。
この野鳥の特徴として、巣材には苔をつかいます。
この個体は、木のうろに苔で屋根を作っていました。入り口は雨を避けるために横になるようにしています。
写真では、屋根が完成したので、産座として他の野鳥の羽毛を運んでいました。
そして、他の個体が近づかないように、大きなさえずりで縄張り宣言をします。スポットは決まっているようで、移動しながらさえずります。
体はとても小さいのに、どこからこの大声が出せるのかとても不思議な野鳥です。
私はようやく八丈島4年生になりました。今の時期の八丈島は雨が多いですが、雨の日を楽しめるよう、過ごし方をモスケミソサザイからもっと学びたいと思います。
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