先日(2021年6月6日)の八丈島で見られたシロアリの婚姻飛行はすごかったですね。私も部屋の中で行進するシロアリのペアを見て、慌てて電気を消しました。
八丈島で受け継がれているシロアリの婚姻飛行の対処法として、家の電気を消すというのがあります。これは絶大な効果があり、元研究者の目から見てもとても参考になりました。
さて、私は、今、アシジロヒラフシアリと三原山のある建物で対決しています。
効果は出始めているので、それはそれでいいのですが、アシジロヒラフシアリはこのシロアリに対してはどのような行動をするのか気になりました。
アシジロヒラフシアリではありませんが、実際、アリは昆虫を襲います。
以前は、このブログで
アシジロヒラフシアリはシロアリを襲う
と意味がとれるような内容を私は書いていました。
しかし、これが本当なのかどうかをこの機会に観察しました。
今日は、「アシジロヒラフシアリは、シロアリを襲わないかも知れません」と題してのお話です。
シロアリの婚姻飛行
八丈島での梅雨の時期、雨や霧の天気が続きます。そして、つかの間の好天時の夕方、シロアリは婚姻飛行をします。
EOS 6D+EF24-105mm F3.5-5.6 IS STM
シロアリは、婚姻飛行時に利用した翅は、地上に降りたときに落とします
普通、チョウ目、ハチ目、コウチュウ目の昆虫の翅は、成虫になりますと、翅は一生使いますね。
ところが、ハチ目でもアリ、ゴキブリ目のシロアリは、婚姻飛行時は翅がありますが、地上に降りたら翅がぽろっと胸部から外れます。
EOS 6D Mark II+EF50mm F2.5 Compact Macro+Life Size Converter EF
これがとても不思議で、翅がとれても出血しないのです。
シロアリが飛んだ次の日は、ふわふわがじゃま!
このふわふわがシロアリの翅です。
シロアリの行進
婚姻飛行後のシロアリは、翅を落とした後、オスメスのペアで新しいすみかを探すため、周囲を探索し始めます。
EOS 6D Mark II+EF50mm F2.5 Compact Macro+Life Size Converter EF
家屋の中に入ってくるのも、だいたいペアになっていますよね。彼らは新しい王と女王です。
うまい具合に枯れた木や廃屋と出逢えばいいですが、ほとんどは行進しても到達できず、空振りに終わって死にます。
効率の悪い戦略ですので、これだけの頭数をばらまかなければ種が維持できないわけです
シロアリは意外と弱いです
以前、Twitterで私はアメリカのシロアリの飼育の経験を書きました。
シロアリの飼育は、水が多すぎても少なすぎてもダメでした。毎日、様子を見ながら霧吹きで水を与えていました。
2021年6月6日の夜、シロアリの婚姻飛行が行われました。次の日の午前中は大雨でした。
このような条件ですと、飛んだペアのほとんどは溺死です。八丈島はよくできていますね。
さらに、八丈島にはシロアリを食べる生き物もいます。クモやヤモリです。
今回の婚姻飛行でも、翅がついたシロアリがクモに襲われていました。
EOS 6D Mark II+EF50mm F2.5 Compact Macro+Life Size Converter EF
八丈島の生き物は大活躍です
でも、アシジロヒラフシアリはシロアリ退治に参加していないようです
現在、私は集合住宅に住んでいます。私の部屋は対策をしているので、アシジロヒラフシアリは入ってきていませんが、他の部屋には入っているようです。
よくみると、アシジロヒラフシアリがそこら中で列を作っています。この条件で、今回のシロアリはどうなったでしょうか?
実は、私が見た限りでは、アシジロヒラフシアリはシロアリを襲っていませんでした
襲わないというのを写真で表現するのは難しいので撮影しませんでしたが、アシジロヒラフシアリは集団でシロアリを襲うこともなく、少ない頭数でも素通りでした。
これだけの数のアシジロヒラフシアリがいますので、いけるかと思ったのですが、どうも違うようです。
もともと、アシジロヒラフシアリは、八丈島に新しく入った外来種です。彼らの生活にシロアリを襲うというのは、まだ入っていないのかも知れません。
というわけで、前回のブログの訂正です。アシジロヒラフシアリに関しては、シロアリを襲わないようですので、家の周辺から退治してもいいです。
こんなことなら、初めから気合を入れてアシジロヒラフシアリにスプレーをしても良かったですね
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