野鳥撮影におけるEOS R3を使用して実感した性能の良さ

写真機材

EOS R3を使い始めてから1ヶ月経ちました。EOS-1D X Mark IIIに似た大きな見かけよりもずっと軽く、手をかければグリップは持ちやすく、速写性の高いカメラです。

また、この1ヶ月で、壊れやすいマルチアクセサリーシューやアイピースは直接触れなくなり、バリアングルはひっくり返してフイルム時代の一眼レフのように使うようになりました。

情報はファインダーで確認できますからね

そうやってEOS R3の悪いところが出ないように使ってきますと、本来のカメラの性能が前面に出てきます。


今日は、「野鳥撮影におけるEOS R3を使用して実感した性能の良さ」と題してのお話です。


はじめにご了承していただきたいのですが、私は野鳥写真を撮影するためにEOS R3を購入しました。ですので、焦点距離の短いレンズはMount Adapter EF-EOS Rを介してEOS R3で使うことはありません。

このあたりは他の方のブログを参考にしてくださいね


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EFレンズでも手ブレ補正は働きます

いつものフィールドを回っていますと、変わった野鳥がいました。ヒシクイです。

私は初めて見ました

八丈島でもレアな野鳥です。脅かさないように、600 mmの焦点距離のレンズを使いました。

EF600mm F4L IS II USMは旧型のレンズですが、EOS R3のシャッターボタンを半押ししますと、レンズ内手ブレ補正が正常に働きます。

ヒシクイがこちらを向いたところで、撮影しました。

ヒシクイAnser fabalis
EOS R3+Mount Adaptor EF-EOS R+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII

肉眼には追いつかないものの、かなりのスピードのトラッキングです

EOS R3の驚くべき性能の一つにトラッキングがあります。一度被写体を捉えますと、完璧ではありませんが、ず〜っと追い続けます。

外れた場合は、再度、シャッターボタンを半押し、あるいはAF-ONボタンを押しますと、被写体を再び捉え、追い続けます。

タヒバリは、冬の八丈島ではよく見られます。地面を素早く歩き、餌を探します。

肉眼では追えますが、止まったり、斜めに歩いたりと、カメラで追うのは難しいです。実際、EOS R3でもピントを外すことはあります。

しかし、タヒバリの歩くスピードが少しでも遅くなりますと、すっとピントが合います。

その一瞬を撮影しました。

タヒバリAnthus spinoletta
EOS R3+Mount Adapter EF-EOS R+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII

頭の向きを変えるために、空シャッターを切る必要がない

フイルムカメラにしても、デジタル一眼レフカメラでも、シャッターを切ったときのミラーの動作音は消すことが出来ません。

ですので、EOS 7D Mark IIを使っているときは、被写体の野鳥にシャッター音を慣らす作業も必要でした。

でも、野鳥がシャッター音に慣れてしまえば、音に寛容になります

そして、シャッター音を一発目にわざと聴かせて、頭の向きを変えるテクニックも出来るようになります。

ところが、EOS R3は30コマ/秒の高速連写が出来ます。普通にシャッターボタンを押すだけで、キャッチライトが入ったベストの頭のアングルの写真が必ず撮れます。

しかも、0.5-0.8秒くらいしかシャッターボタンを押していません。

撮影者はシャッターを押す瞬間の集中力が少なくてすみますし、被写体の野鳥に与えるストレスも今まで以上に軽減させることが出来ます。

ツグミが、歩くのを止め、頭を動かす一連の仕草をしているときの一瞬を、連写で撮影しました。その中の一枚を選んだものです。

今まで撮れなかった一枚が、いかに簡単に撮影できるかを自身で実感しました

ツグミTurdus eunomus
EOS R3+Mount Adapter EF-EOS R+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII

EOS R3の撮影性能の限界

2021年に発表されたEOS R3。「無双」のキャッチコピーでしたね。

最近は、トリミング耐性という言葉を良く耳にします。その点では、EOS R3は、SONYのα1やNikon Z9に負けるでしょう。

しかし、トリミングさえしなければ、その「無双」に相応しい活躍をします。私もトリミングをしない人ですので、EOS R3の性能の恩恵を充分に受けています。

でも、EOS 7D Mark IIに出来て、EOS R3に出来ないこともあります。

それは、野鳥が留まると予測される枝に予めピントを合わすことです

EOS 7D Mark IIでは、下の写真のような領域拡大AFのファインダー中央にセットし、親指フォーカスを使って、予め野鳥が留まると予測される枝にピントを合わしていました。

iPhone 12

ですので、

野鳥が狙った枝に来た

と認識し、そのときにシャッターを切っていたわけです。

EOS R3のトラッキングは他のEOSと比較してもNo. 1の性能です。最大能力を引き出すためには全域AFを選ぶべきです。

iPhone 12

実際、ほとんどの撮影シーンは全域AFで対応できます

ところが、この全域AFを使いますと特定の枝にピントを合わすことは出来ません。視線入力を使っても難しいです。

EOS R3を使っていて、カメラの性能としては、ここだけが惜しいポイントですね

EOS 7D Mark IIと同じ領域拡大AFも選択できますが、一瞬の勝負のときは、AFエリアの切り替え時間も惜しいです。

現状では、背景がある程度整理された場所に野鳥が来るのを待つしか方法がないようです。このメジロも、背景が比較的シンプルになった枝に留まったところを撮影しました。

シチトウメジロZosterops japonicus stejnegeri
EOS R3+Mount Adaptor EF-EOS R+EF400mm F5.6L USM

最後は、無茶なことを書きましたが、それでもEOS R3は異次元の性能を誇るカメラです。オートフォーカスのピント照合も一瞬で合います。

ですので、今では、EOS R3では、親指フォーカスをやめて、シャッターボタンの半押しを使っています。

今後も、EOS R3を使っていて気づいたことはアップデートしていこうと思います

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EOS R3

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