今年の4-5月の間東京都では外出は出来なくなりました。それは、都心から南に290 km離れた孤島の八丈島でも同じです。
家に閉じこもっていると、イライラしてきますね。過ぎてしまいましたが、例年の春を思い出すため、撮り貯めた野草の写真を振り返ってみました。
今日は、「八丈島の4-5月に林道で花を咲かせる野草について」と題してのお話です。
野草の大好きな人ですと、地面から出た新芽や葉の形だけで何という野草か一発でわかります。でも、私を含めてフィールドワークの初心者はそのレベルには到底達していません。
でも、つまらないと言って初めから諦めて、林道を歩くのはもっとつまらなくなります。
どうすればよろしいのでしょうか?
花が咲いている野草から覚えるのが、自身の経験から上達の近道だと思います
それでは、林道へレッツゴーです
初めは、シチトウスミレ。
このブログでは何度も出てきましたね。タチツボスミレの変種とされており、主に伊豆七島、伊豆半島など南の島や半島に生息しています。
春の八丈島の野草の代表です。八丈富士から三原山まで幅広い範囲で分布しています。
でも、一斉に花を咲かせるかというと、そうではありません。場所によってちょっとずつズレます。
八丈島ですと、三根や大賀郷あたりが初めに咲き、次に八丈富士、三原山の順です。特に三原山は、地形が複雑ですので、シチトウスミレの咲く時期も微妙に違います。場所によっては、5月でも花を見ることができます。
次はアツバスミレ。
シチトウスミレの葉の形が心形に対し、アツバスミレの葉の形は楕円形です。私が、八丈島で見つけたアツバスミレは、紫の色が薄く、色が白っぽいですね。花が咲く場所は、シチトウスミレと違う場所ですので、住み分けをしているのかも知れません。
最後はムラサキカタバミ。
花弁の数が5つなので一見スミレの仲間のようですが、違います。前者2種はスミレ科スミレ属に対し、後者はカタバミ科カタバミ属と全く違う植物のグループとして分類されています。
スミレは、5枚の花弁のうち一番下の花弁(唇弁といいます。)に明瞭な線が入っています。一方、カタバミは、どの唇弁も同じ構造をしています。
ムラサキカタバミは綺麗な花をつけていますね。この野草は南アメリカ原産です。はるばる地球の裏側から日本に来た帰化植物です。八丈島では、いたるところで花を咲かせ、目を楽しませてくれます。
これから夏にかけて、野草の花もバトンタッチします。
早い所では、緊急事態宣言の解除が始まります。東京都に属する八丈島も、早く解除対象になる時期が来ればと思います。そのときは、みなさん、ぜひ八丈島にいらして林道を散策してくださいね。
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