最近の私のブログは、植物の撮影やマクロレンズ関連の記事が読まれています。
私は、焦点距離50 mmのマクロレンズは30年前から持っていたのですが、あくまで野鳥の痕跡を撮影するだけに使っていました。
当時は、植物に興味がなかったですからね
八丈島では、右を見ても左を見ても色々な植物との出会いの機会に溢れています。
マクロ撮影初心者だった私も自然と植物の写真を撮るようになりました。
ところがです。
自分がやっているのが正しいかどうか良く分からないんですよね(苦笑)
そんな訳で、今でも基本に忠実に撮影をしています。その中で、一番気にしているのがレンズの絞り値。
今日は、「植物のマクロ撮影における絞りの効果」と題してのお話です。
撮影機材について
初めに、撮影機材は下記のリンクで紹介しています。簡単に言いますと、デジタル一眼レフカメラあるいはミラーレスカメラ、マクロレンズ、レリーズ、三脚が必要です。
マクロレンズは、シャープに写したい人は焦点距離50 mm、ボケを楽しみたい方は焦点距離90-100 mm、両方の特性を活かしたい人は焦点距離70 mmをおすすめします。
私は、シャープな写真がすきなので、焦点距離50 mmのレンズを使うことが多いですね
絞りの効果 ー焦点距離50 mmのマクロレンズの場合ー
今、八丈島ではイソギクが海岸沿いでたくさん咲いています。
植物との出会いは一期一会。いい写真を撮りたいのは誰でも同じ気持ちですね。
焦点距離50 mmのマクロレンズをカメラにつけ、三脚にセットし、自分がベストと思う構図を固定します。
あとは、シャッターを切るだけですが、ここからが問題です。
絞りって何?
なんか難しそう
と思われるかも知れませんね。ですが、難しくありません。
カメラをマニュアルに設定し、カメラの内蔵露出メーターで適正露出になるようにセットし、あとは絞り値とシャッタースピード、必要ならばISO値を変えるだけです。
絞り値は、写真に対してはピントの合う範囲に影響を与える数字と思ってください。
絞り値が大きいとピントの合う範囲が広がり、絞り値が小さいとピントの合う範囲が狭くなるという具合です
焦点距離50 mmマクロレンズを使った実例です。
絞り値F16では、ピントが広い範囲で合います。イソギクの一番前の花群はほとんどピントが合っていますね。そして、後ろの方でボケている葉の周辺の縁の部分も確認できます。
EOS 6D Mark II+EF50mm F2.5 Compact Macro
F16, 1/60 s, ISO800
絞り値F11では、イソギクの一番前の花群のピントが合っている範囲が少し狭くなります。後ろの方でボケている葉の周辺の縁の部分は少し分かりづらくなり始めています。
EOS 6D Mark II+EF50mm F2.5 Compact Macro
F11, 1/100 s, ISO640
絞り値F8では、イソギクの一番前の花群のピントが合っている範囲がさらに狭くなります。だいたい、前2列くらいまでですね。後ろの方の葉の周辺の縁の部分はいい感じにボケています。
マクロ撮影の基本の絞り値がF8なのがこれでよく分かりますね
絞り値F5.6では、ピントの合う範囲が限定的になります。イソギクの一番前の花群のピントは前2列です。他はボケていますね。
EOS 6D Mark II+EF50mm F2.5 Compact Macro
F5.6, 1/100 s, ISO160
絞り値F4では、さらにボケてしまいます。イソギクの一番前の花群のピントの2列目がボケ始めてきました。
EOS 6D Mark II+EF50mm F2.5 Compact Macro
F4, 1/125 s, ISO100
絞り値F2.8。多くのマクロレンズの開放値がF2.8です。イソギクの一番前の花群のピントの2列目と1列目の前側がボケてきました。
ここまで被写体をぼかしてしまいますと、何がなんだか分からなくなりますよね。ですので、絞り値F2.8は、レンズが明るいので性能としてはアピールポイントですが、実際には選択しにくくなります。
EOS 6D Mark II+EF50mm F2.5 Compact Macro
F2.8, 1/250 s, ISO100
私の場合は、構図を決め、絞り値をF16-F2.8まで全部撮ります。といいいますのも、植物との出会いは一期一会で、明日になったら萎れてしまうかも知れないからです。
ですので、後悔しないように、私はシャッタースピードあるいはISO値と絞り値のすべての組み合わせを試し、RAWで撮影し、Adobe Lightroom Classicのような現像ソフトでRAW現像をしています。
私も植物の写真は初心者レベルから脱却していないですからね
今でも基本に忠実です
今日は、「植物のマクロ撮影における絞りの効果」と題してのお話でした。
実例をあげてマクロレンズにおける絞り値の効果を紹介しました。
植物は被写体によってどこまでピントを合わせたら良いか分かりません。私の場合は、撮り逃しをしたくありませんので、全部の組み合わせを試し、後から好みの写真を拾っています。
そんな感じで今日出会いましたイソギクがこの写真です
八丈島は、毎日素晴らしい出会いをくれますね
EOS 6D Mark II+EF100mm F2.8L Macro IS USM
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