離島の東京都八丈島に渡ってきた野鳥の死と転生について

八丈島のフィールド

今日(2020年11月24日)は快晴。八丈島は、八丈島らしからぬ南国の島となっています。

外は陽気ですので、山に登ったり、クジラを見たり、海に潜ったら素敵な景色が見られるでしょうね。


今日は、「離島の東京都八丈島に渡ってきた野鳥の死と転生について」と題して、自然は美しいだけではないという話をします。


注意:今日は野鳥の死骸が出てきます。気分を害される方もいらっしゃいますので、その場合はブラウザを閉じて下さい。

スポンサーリンク

渡り鳥にとって、八丈島は楽園ではありません

八丈島は都心から290 kmの太平洋に浮かぶ小さな離島です。とても遠いです。

人間であればANAでわずか1時間でひとっ飛びです。

一方、渡り鳥は日数をかけて来島します。

野鳥は正確な位置を把握するGPSはありません。私は、かなりの確率で、海に落ちているのではないかと思っています。


ようやくたどり着いた八丈島は、楽園ではありません

八丈島に来島する渡り鳥はカモ目(オナガガモやコガモなど)やペリカン目(チュウサギやアオサギなど)の野鳥だけではありません。カモ目の野鳥がちょうど八丈島に来島するとき、タカ目(オオタカやノスリなど)の野鳥も渡ってきます。

オオタカAccipiter gentilis
EOS 7D Mark II+EF400mm F5.6L USM
ノスリButeo buteo
EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII

山はオオタカの狩場

山を散策すると、ときどき山道に羽が散在している場に出くわします。

EOS 6D+EF24-105mm F3.5-5.6 IS STM

おそらく、オオタカがキジバトを襲った後です。人通りが少ないので、仕留めた後、開けたこの山道で羽をむしり取ったのだと思います。

タカ目の野鳥にとって、生肉はタンパク質やビタミンを補給するためにとても貴重です。新鮮なうちに、できるだけ多く摂取したと思われます。


水辺はオオタカやノスリの狩場

八丈島は降水量の多い島です。場所は限らていますが、水辺もあります。

しかし、水田がひらけている平野や湿地帯はありませんので、水辺にいると山に囲まれて天敵の発見が遅れます。

状況からすると、ノスリやオオタカが一方的に有利な地形です。安全に羽を休めたり、食事をしたりすることは、夢のまた夢です。

羽がここでも散乱していました。おそらく、オオバンだと思われます。

EOS 6D Mark II+EF50mm F2.5 Compact Macro

羽を取り除き、本体を食べたと思います。

八丈島にはチュウサギも渡ってきます。しかし、そのチュウサギも襲われてしまいました。

EOS 6D Mark II+EF50mm F2.5 Compact Macro

ほぼ襲われた直後でした。体は半分になっていました。もう半分はさすがにこのブログでは出せられないレベルの状況でした。


天敵から逃れられても、生存できません

野生動物の健康とは何でしょうか?

必死に飛んで八丈島に来島し、天敵から逃げ延びても、未来がない場合もあります。

本土では、サギ類は魚をよく食べます。ここ、八丈島ではそれほど魚を食べることはできません。

ですので、多くの場合、地面に生息するミミズや昆虫を食べています。でも、魚ほどは栄養はありません。

じわりじわりと、寿命が削りとられていきます。そうなれば、あとは死だけです。

EOS 6D Mark II+EF50mm F2.5 Compact Macro

このアオサギは、襲われて死んだわけではありませんでした。衰弱死か、病死です。

この場合は、ニクバエが卵を産み付けて、幼虫がきれいに食べてくれます。


人間の視点からすると、「死=かわいそう」です

確かにそうですね・・・

でも、フィールドは非情です。タカ目の野鳥に食べられたり、ニクバエに食べられたりと1つの命は次の命を維持するために使われます。

死はかわいそうです。でも、彼らの命は他の生命を支えます。

良いことをしたので、きっと転生してこの地上にまた現れることでしょう。

タイトルとURLをコピーしました