先日、Insect Olfaction and Taste in 24 Hours Around the Globe(24時間ぐるっと地球、昆虫の嗅覚と味覚)というZoomシンポジウムを拝聴しました。
昆虫の化学生態学は私の専門分野の一つです。アメリカの先生からe-mailが来ていましたので、最初の部分だけ聴きました。
懐かしさ半分、もう現役の研究者として戻れない寂しさ半分でした
質問したら、アメリカの先生はとても驚かれ、と同時に今後の研究に重要なポイントでしたので、とても喜ばれていました。
少しでも、現役の研究者にヒントが与えられれば、それはそれで幸せです
現在は、八丈島で違った意味で、自分の限界に挑戦しています。
今日は、「2021年8月、台風10号通過後の東京都八丈島の野鳥を見に行ってきました」と題してのお話です。
ホオジロ
今年は、ホオジロの雄との相性がいい年です。たくさんの位置データを集め、ソングスポットを特定しました。
その中の1つのソングスポットがどうなっているか見に行きました。
普通にさえずっていました
繁殖期が終わっても、雄はさえずるのですね
ツバメとアマツバメ
私は、以前から、ツバメの渡りのデータを集めている方との交流があります。八丈島のデータも欲しいそうなので、協力しています。
ところが、八丈島では、ツバメはめったに電線に留まりません。ほとんどは、猛スピードで空中を飛んでいます。
そして、悪いことに、八丈島には、ツバメの他、イワツバメ、コシアカツバメも来島します。双眼鏡を使っても、動きが早すぎて、判別できないのです。
目の前をツバメらしき鳥が飛んでいましたので、証拠として撮影を試みました。
これはツバメの成鳥です。他にも若鳥の撮影も成功しましたので、写真を添えて、記録をe-mailで送りました。
八丈島にはアマツバメがいます。
先ほどは流し撮りでツバメの横面を撮影しました。ウォーミングアップで感覚が鋭くなってきましたので、今度は自分の技術の限界に挑戦しました。
自分に猛スピードで向かってくるアマツバメの撮影が、初めてできました。
どんなことでも、挑戦は大切ですね
キジ
八丈島ではキジが繁殖しています。稀にキジの親子も目撃します。
キジのメスが、首を伸ばして、私を見ています
キジは警戒心の高い野鳥です。通常、こんな余裕はありません。
見回してみますと、近くに一回り小さい若鳥が3羽いました。脅してはいけませんので、距離をおいて去りました。
タカブシギ
台風が通過しますと、通常、いるはずのない鳥が風で飛ばされてくることがあります。
視界に何か動くものが見えました
タカブシギです
動きがおどおどしていましたので、八丈島に飛ばされてきた直後の個体のようです。とりあえず、撮影して、あとは距離をおいて自由にしてあげました。
遠くから観察しますと、タカブシギはひたすら水を飲んでいました。
研究者時代もそうでしたが、私は、関係のあるデータと関係のなさそうなデータの両方を集め、分析し、浮き上がったものを捉えるのが好きでした。今ですと、自分の技術の限界に挑戦するのが更に加わっています。
これからも、自分の知らないこと、できそうもないことに挑戦し続けたいですね
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