昨日は2020年11月17日。午前中のお天気はとても良かったです。
今日は、「2020年11月17日、東京都八丈島のヘゴの森ツアーの様子」と題してのお話です。
快晴のヘゴの森の様子
八丈島は、通常は、曇りか雨です。1年を通して青空はあまり見られません。
ですが、当日は真っ青な青空でした。

青と、ヘゴの緑と黄緑の葉の色が映えますね。こういうヘゴの森もレアです。
恐竜が出そうなヘゴの森の撮影会
多くのお客様は、ヘゴの森だけでなく、八丈島へ来られる機会はあまりありません。私が解説をしていると、私の方にどうしても視線が来てしまいます。
でも、せっかくのヘゴの森です。目だけでなく、思い出も携帯に取り入れていただきたいと思いました。
シャイなお客様にお声をかけて、ヘゴの森の撮影会をいたしました。

成熟したヘゴの幹は硬い毛でおおわれています
成熟したヘゴの幹は硬い毛でおおわれています。この毛、実は根です。
気根といいます
八丈島は年間3,000 mm雨が降ります。ヘゴは、地中の根でだけでなく、幹の気根を使って全身で効率よく、水を吸収しています。

ヘゴはヤシの木に似ていますが、シダ植物です
ヘゴは樹木ではありません。その証拠に、ヘゴをのこぎりで水平に切ると、その切り口には年輪はありません。

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ヘゴの森には、鋭い棘のあるヘゴと毛におおわれたヘゴがあります
若いヘゴは、鋭い棘でおおわれています。うかつに手を幹に押し付けますと、手に穴が空くほどです。

けっして手をかけてはいけません

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ヘゴはヘゴでも、ヒカゲヘゴはその棘が毛になった種です。毛はぬいぐるみのようにやわらかいです。

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こちらのヘゴは安全ですね
何ごとも実体験が大切です
ヘゴの森にはたくさんのシダ植物が見られます。その中で、大型のシダは、ヘゴの他にリュウビンタイも生息しています。
リュウビンタイも木のように巨大ですが、他のシダ植物と同様の特徴を持っています。

シダ植物の裏側には胞子嚢があります
シダ植物かどうかは、この部分を確認することでわかります
そう説明しますと、お客様はそれぞれリュウビンタイの葉を手にとって、ご自身の目で胞子嚢を確認されていました。

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ご自身の耳で説明を聴き、ご自身の手で手触りを確認し、そして、ご自身の目でリュウビンタイの葉の裏側をご覧になっていらっしゃいました。
近年、本などによる活字、テレビによる音と映像、そしてインターネットを介してかなりの情報が手に入ります。でも、ご自身の体をつかった五感で体感することに勝るものはありません。
今日のお客様はそれをよくご存知で、ポイントポイントで足を止めて、体験をしていらっしゃいました。

「学ぶ」ということは全身を使って経験をすることなのだ
というということをお客様から学びました。今日はありがとうございました。


