八丈島で繰り広げられている野鳥vs虫のバトル

動物

八丈島は、突然強風になったり、雨になったり、霧になったりしますが、朝は比較的穏やかです。交通機関も無事行き来できています。


最近は野鳥、特にウミネコと仲良しになっています。仲良しになると、自然の姿を見せてくれます。


今日は、「八丈島で繰り広げられている野鳥vs虫のバトル」と題して、最近のウミネコの餌事情についてです


野鳥は生物です。生きていくためには水が必要です。

ウミネコはしょっぱい海水を飲んでも平気なのでしょうか?

実は、水たまりの水(淡水)を飲んでいます

ウミネコLarus crassirostris
EOS 6D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII

長いくちばしですが、器用に水をすくい上げて飲んでいます。

なるほどね


私とお友達になったせいか、このウミネコはやりたい放題になっています。

私が近くで写真を撮っているのにも関わらず、気にせずに顎の下を足で掻いていました。

ウミネコLarus crassirostris
EOS 6D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII

水の補給は十分になりました。次は餌です。

ウミネコは海沿いに住む野鳥ですので、魚が大好きです。今の時期の八丈島では、ウミネコは海岸で見られます。

では、この野鳥のご飯は毎日魚でしょうか?

最近の八丈島の周辺の海は波が高いですよ

ウミネコは魚を獲れるのですか?

ウミネコは海沿いにいるのですが、飛ぶ方向が海ではなく、魚がいない陸の方に飛びます

この野鳥は、今の時期、八丈島で何を食べているのでしょうか?答えはこれです。

ウミネコLarus crassirostris
EOS 7D Mark II+EF400mm F5.6L USM

くちばしに何かくわえていますね。甲虫です。


この甲虫、今の時期、八丈島ではたくさん出てきます。名前をリュウキュウツヤハナムグリといいます。

リュウキュウツヤハナムグリProtaetia pryeri oschimana
EOS 6D+EF50mm F2.5 Compact Macro

このリュウキュウツヤハナムグリは、日本国内の昆虫です。ですが、名前がリュウキュウとついているように、奄美諸島由来の国内の外来種です。

伊豆諸島在来の昆虫ではありません。1985年に八丈島で初観測されたことから、人間の活動によって連れてこられた虫だと考えられています。


リュウキュウツヤハナムグリは、今の時期に成虫になります。そして、藪の一番上に集まる性質があります。

ウミネコは、このタイミングを待っているのです。ウミネコの行動を観察していると、空中でホバーリングしたあと、「ちょん」と藪の上の部分を蹴ったり、着陸したりします。

その刺激に反応して、飛び出すリュウキュウツヤハナムグリを捕まえるのです。

普通に甲虫が空を飛んだら、小回りが効きすぎて、ウミネコの飛翔能力では捕まえることは、とても難しいです。

狙い目は、飛び出しの瞬間です。リュウキュウツヤハナムグリがどんなに工夫しても、飛び出す初速は遅く、飛び出すの方向は狭いのです。

賢いですね

どの個体が始めたのかわかりませんが、八丈島のウミネコは、今の季節はこのようにして甲虫を効率よく狩っています。野鳥にも社会性から生まれる文化があるのかもしれませんね。

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