私はヘゴの森で自然ガイドをしています。お客様をご案内する範囲はほぼヘゴの森限定です。
ツアーのときは八丈島内での山の様子もお客様からもうかがっていますね。
いい天気のときは、楽しい思い出がひとしおです。ところが、怖い思いをしたというお話もときどき聞きます。

どういうことなのだろうか・・・?

そういえば、八丈島エコツアーガイド協会総会があったな
今日は、「2023年2月28日、八丈島エコツアーガイド協会総会に参加して、登山で危険な情報をうかがってきました」と題してのお話です。
ガイド同士で情報交換をしました

服装がね・・・

スカートで登ってくる女性もいて・・・
八丈富士は854 mと低い山です。でも、太平洋に遮るものがないため、冷たい風がそのまま八丈島に到達します。
冬は、服装が甘いと低体温症になる可能性があります。

靴もね・・・
八丈富士は石の階段が山頂付近まで続きます。登りやすい山ではありますが、登山は登山です。さすがに、厚底ブーツは下山のときに危険すぎます。

八丈富士、三原山、唐滝は、登山届をしてください
八丈島の自然もさまざまな媒体を介して知られることになりました。ヘゴの森のお客様からも、

八丈富士に登ってきました

三原山に登ってきました

午前中は唐滝へ行ってきたんですよ
とよくうかがいます。

実は、これらの3箇所は登山届を出すんですよ

え゛っ〜、知りませんでした
こういう反応もよく聞きます。

ネットの情報に惑わされてはいけません
八丈富士に絞ってみましょう。
ヘゴの森の別のお客様は、

八丈富士山頂で、きれいなお姉さんが気持ちよさそうにしている写真を、ネットで見ました
とおっしゃっていました。

でも、実際に登ったら怖すぎました!

あっ、あれ、嘘ですよ
ネットの海に流されたイメージ映像です

八丈富士はお客様が体験されたように怖いところですよ
別のお客様は、

八丈富士の噴火口に入って道迷いしました
遭難するかと思ってとても怖かったです
とおっしゃっていました。

その通りですよ
噴火口は「右」の道の浅間神社へは行ってもいいですが、「左」の道は絶対に行ってはいけません

似たような地形が出てきてどこを歩いているのか分からなくなります
八丈富士の噴火口内は、溶岩の上に薄い土がかかっています。土を踏み抜いて、ねじると簡単に骨折します。
さらに八丈富士の噴火口内には小穴という直径200 mのもう一つの噴火口があます。道迷いしますと不意打ちでここに落ちます。
そして、追い討ちとして、八丈富士の噴火口内に入りますと携帯の電波が届かなくなります。毎年、ここで遭難が起きています。
ですので、八丈富士の噴火口の「左」の道は絶対に行ってはいけません。
私だけでなく、さまざまのガイドさんたちも似たようなお話をお客様からうかがっていたそうです。危険な情報を八丈島エコツアーガイド協会でシェアできて良かったです。
八丈島は、本土と比べて標高が低いです。でも、遭難する箇所も意外と多く、準備は大切です。
服装をちゃんとして、登山届を出して、八丈島の自然を楽しんでくださいね。
