2021年4月5日は、雨からスタートしました。午前9時くらいには晴れ、三原山の山頂は蒸発する水蒸気がかぶっていました。
八丈島は雨が多い島です。お客様は残念に思われるかも知れませんが、雨が降った後は様々な緑色でおおわれた山の景色が見られます。
私は、この景色が八丈島の魅力の1つだと思いっています
これだけ雨が降りますと、本土と比較して、八丈島にはある植物が生長します。
今日は、「春の東京都八丈島で見られるシダ植物の新芽」と題してのお話です。
リョウメンシダの新芽
シダ植物を同定するときは、初めに、シダ植物の表側を見ます。全体の葉身の形、羽片のつき方、葉1つ1つ形を見ます。
次に、葉身をひっくり返して裏側から、今度は胞子嚢の配置を見ます。
そうやって、シダ植物を同定しています
ところが、この方法で見分けるには難しいシダ植物があります。
リョウメンシダです
表側から見ても、裏側から見ても、とてもよく似ています
散策路を歩いていますと、近くにリョウメンシダの新芽がありました。
新芽だけですと、このあとリョウメンシダの葉身になるのは想像がつかないですね
ハチジョウカグマの新芽
八丈島の植物には、ハチジョウ〇〇と名前のついたものがあります。ハチジョウショウマ、ハチジョウチドリ、ハチジョウテンナンショウ・・・。
そして、シダ植物にもハチジョウの名前のついたものがあります。
ハチジョウカグマです
ハチジョウカグマは、ハチジョウ+カグマです。カグマとは、「シダ」という意味です。
「八丈のシダ」ってまんまじゃないですか
でも、分かりやすくて忘れにくい名前ですよね
私はいい名前だと思いますよ
このハチジョウカグマ、とても巨大になります。ものによっては、2 m越えもあります。
その大きなハチジョウカグマ、新芽はこんな感じです。
思ったよりも大きくありません。これから2 mになるのですから、植物って分かりませんよね。
ヘゴの新芽
ヘゴはこのブログでも度々紹介されていますね。あのヤシの木のような巨大なシダ植物です。
ヘゴの新芽はとても大きく、そして、棘があります。ゼンマイのお化けですね。
黒褐色の毛が中心にびっしりです。これが開いて、あの大きな葉身になるわけです。
アスカイノデのその後
以前、林道沿いのアスカイノデについて紹介しました。丈が1 mにもなる、こちらも巨大なシダ植物です。
あれから、先端が生長し、末端だけが垂れ下がっている状態になりました。
数年前の私は、シダ植物は素通りでした。でも、今では、これらは浮き上がって見えてきます。
名前を知ったのは、シダ植物の形を覚えてからです。どのようなことでも、強制の勉強ではなく、気がついたら知っていたが理想の学びなのでしょうね。
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