最近のカメラとレンズの性能はとても高いです。カメラは瞳AFで自動的にピントを合わせますし、さらに、10~20コマ/秒で連続撮影もできます。
レンズは昔に比べて小型軽量で、手振れ補正が標準装備で、ピント合わせもとても速いです。
野鳥の写真を撮りたくて、カメラとレンズを買いました
でも、うまく撮影できないんです
以前、超望遠レンズの構え方のお話をしました
覚えていますか?
はい、自分のレンズで練習しました
構えは大丈夫ですか?
そうですね
大丈夫そうです
そうしますと、問題は別のところですね
今日は、「超望遠レンズの使い方の練習法について」と題してのお話です。
注意点
まず、カメラを被写体に構える前の注意点です。追っかけ回すと被写体との距離だけでなく、覚えられて、見かけられただけで飛ばれて遠くに逃げられてしまうようになります。
ですので、警戒心がなく、撮影者に被写体が近づいたときのみ、撮影にチャレンジしてください。脅さないように、そっと撮影させてもらえば、次の機会も撮影できるようになります。
双眼鏡
双眼鏡は持っていますか?
写真がメインなので持っていないんですけれども・・・
できればあった方がいいです
今日は双眼鏡を貸しますね
双眼鏡は、野生動物や野鳥の様々な行動のデータを集めることができますので、それらは、その後の撮影のときに役に立つと思います。
以前、双眼鏡のこともブログに書きましたので、一例として参考にしてください。
双眼鏡による野鳥の観察の仕方
話を戻しますと、カメラやレンズの性能が上がってもうまく撮れない場合があります。これは、あなたに限ったことではなくて、誰でもこの問題がおきます。
バードウォッチングと野鳥撮影は、似て非なるものですが、似ている部分もあります。
最も重要なのは耳。野鳥のさえずり(縄張り争いのときの綺麗な声)や地鳴き(短い音の声)を聴くことで、種、雌雄、成育段階の判別、撮影者に対しての方角や距離が判ります。
この時点で距離があると判断したら、双眼鏡で観察です。
近い場合、
手前に藪があってよく見えない場合、あきらめて双眼鏡で観察です。
何もない場合、ようやく撮影のチャンスです。
被写体をレンズの視野に入れる方法
ここまでくるのに、何度も双眼鏡で観察しましたね
はい、はじめは、なかなか鳥が双眼鏡の視野に入りませんでしたが、今はなんとか入るようになりました
どのように、双眼鏡の視野に野鳥を入れましたか?
鳥の声が聴こえました
そちらの方へ顔を向けて、鳥がいるであろう木を見つけました
鳥は見つけられましたか?
はい、どの枝に留まっているか判りました
鳥が留まっている枝の形を覚えて、視線の延長線上の鳥が視野に入るように双眼鏡を構えました
もし、ずれていたら、覚えていた枝の形を探して微調整します
野鳥は視野の中心に入っていましたか?
はい
できたと思います
いま、あなたが説明した方法は、フィールドスコープ(鳥を見るための望遠鏡)、超望遠レンズを使った撮影でも、基本的には同じです。視野にいれるときは、鳥を見るのではなくて、鳥の周辺の枝の形を使うのです。
反復練習の重要性
野鳥はいつもあなたの前には出てきてくれません。ですので、散策するときに、ときどき立ち止まって、「枝の形を覚えて、カメラを構えて、微調整」の繰り返しの練習をします。
私は、今でもこれをしています。練習していないと、とっさの時に間に合わなくなるからです。
しばらく続けると、カメラを構えたら、ビシッと中心に目的の野鳥が入るようになります。
繰り返しになりますが、野生動物や野鳥を撮影するために、追い回してはいけません。それさえ気をつければ、次第にあなたの狙った一枚を撮ることができると思います。
ぜひ、挑戦してみてくださいね。
PR