私が野鳥写真をはじめた時、カメラはオリンパス(Olympus)のOM-2 SPOT/PROGRAMを使っていました。そのため、超望遠レンズはZuiko AUTO-T 300 mm F4.5を使っていました。重さは約1,100 g。はじめての超望遠レンズでしたので、どう構えたらいいかわかりませんでした。
カメラとレンズの性能があがっても、この「構え」の問題は2020年の現在でも私の重要課題だと思っています。
今日は、私の超望遠レンズの構え方について紹介します。
私の結論は下記の絵の通りです。

- 左足が前、右足が後ろ。足の幅は自然に。
- 右手はカメラのグリップにかける。親指はAFボタン、人差し指はシャッターボタンにかける。
- ファインダーを覗き、カメラのボディーに額をあてる。縦位置のときは、シャッターボタンを下側で構える。
- 左手の手のひらの手根あたりに三脚座をのせる。
- 左手の手のひら全体に超望遠レンズの前の重い部分をのせ、薬指はピントリングにかける。
人によっては三脚座を180˚回転させ、直接レンズの重さを左手にかける方法の方もいます。
一つずつ解説します。
1. 足の幅は自然に。
左足は前、右足は後ろ。足の幅は自然に。狭すぎても広すぎてもダメです。自身で一番いいバランスの幅を探してください。足に根を張ったような感覚になると、腰を軸にして、流し撮りも楽にできるようになります。
2. 右手はカメラのグリップにかける。親指はAFボタン、人差し指はシャッターボタンにかける。
私の場合は、右手の手ひら全体で包むようにグリップを持つことによってカメラ側の位置を決定しています。このグリップの形がとても重要です。そのためCanonのEOSシリーズしか使えなくなりました。AFボタンとシャッターボタンはそれぞれ親指と人差し指で押します(親指フォーカスにカメラの設定を変えます。)。
3. ファインダーを覗き、カメラのボディーに額をあてる。縦位置のときは、シャッターボタンを下側で構える。
カメラのボディーを額にあてることにより、右手と合わせて、カメラの角度が上下に動かないようにします。
4. 左手の手のひらの手根あたりに三脚座をのせる。
これは野鳥写真をはじめた時からの私の癖です。この場所をシーソーの支点のように支えます。
5. 左手の手のひら全体に超望遠レンズの前の重い部分をのせ、薬指はピントリングにかける。
先ほどの手根と左手の手のひらとの2点で前玉が上下に動かないように支えます。ピントリングに薬指をかけるのはマニュアルで合わせなければならない時に備えてです。けっこう使っています。ですので、ピントリングが前よりにあるレンズが好きです。
全てを合わせますと、前玉の近くで2点、右手で1点、額で1点の計4点でカメラとレンズを支えていることになります。全重量の重さを4点でバランスよく分散しています。このため、見かけよりも力を入れずに、超望遠レンズとカメラを構えることができるようになります。
それ以外の重要なポイントとして、
- 脇を締めるという意識はしない。
- きちっとホールドしようと意識しない。
- シャッターボタンを押すときは息を止めない。
何事も意識をすると、体が硬くなり、微妙に震えるようになります。ですので、何も考えずにリラックスして、AFボタンを押し、シャッターボタンを押した方がいい結果になると思います。
現在は、レンズ内手ぶれ補正、ボディー内手ぶれ補正が進んでいますので、不安にならずに軽い気持ちで撮影するといい結果が出ると思います。楽しい野鳥写真ライフを。
