最近は本業が忙しく、ブログはあまり書いていませんでしたね。その間、植物関連の師匠とずっと一緒でした。
八丈島の植物は、木本、草本、シダとあります。私は代表的なものしか分からず、まだまだ学びが足りないです。
フィールドでは、図鑑のようにすべての特徴を見ることは出来ません。師匠が実際に種の特定をするとき、ケースバイケースで拾い上げるヒントの取り方はとても勉強になりました。
手に取るって大切ですね
さて、この期間ですが、八丈島では雨の多い日が続いていました。安全なところ限定で、雨の中、師匠と一緒に八丈島の山を巡りました。
季節は秋から冬へ向かっていました
今日は、「2024年11月下旬、東京都八丈島で見られる身近な野草を観察してきました」と題してのお話です。
イソギク
11月はイソギクの季節です。八丈島では、多くの場合、海沿いの陸地の様々な場所で見られます。
11月上旬や中旬までは葉や蕾まで見られました。そして、下旬になりようやく花の開花が始まりました。
イソギクの黄色い花の群生はしばらく楽しめそうですね
ハチジョウアキノキリンソウ
ハチジョウアキノキリンソウは、私は、八丈島では三原山で見つけています。
これまで私は野鳥の観察を中心としていました。探鳥の過程で足元にたくさんの黄色い花をつけた植物と出会いました。
なんだろう、これ・・・?
家の図鑑で調べましたら、ハチジョウアキノキリンソウであることが分かりました。
フィールドでは人から教わるのも大切ですが、自分で見つけ同定すると野草散策の深みにハマります。
今では、毎年秋になりますと、ハチジョウアキノキリンソウを探すようになっています。
ツワブキ
11月下旬から12月にかけて、八丈島の道路沿いに黄色い花をつけた植物と出会います。これはツワブキです。
ちょうど今が咲き始めですので、ツワブキの花はこれからが季節です。
私も毎年ツワブキを観察していたのですが、そのフィールドが遷移によってササに飲み込まれていました。
教科書に書かれてある「植物の遷移」という言葉は知っていました。
わずか数年で遷移が進行するのを目の当たりにして、
学術で定義された言葉の意味とはこういうものか・・・
と頭と身体で納得しました。
ハチジョウアザミ
実は、今の季節はハチジョウアザミの花の時期は終わりの方です。それでも雨の中で師匠と一緒に散策しますと、意外と蕾があることに驚かされました。
生き物は様々な生育時期を持っています。ただ、家畜化された昆虫のカイコを除いてシンクロはしません。
これは、もしシンクロしてしまいますと、台風のような生物にとっての災害級の環境下と出会ってしまったら、種として全滅してしまうからです。
フィールドでは、ほとんどは時期外れの花でした。でも、中には咲きたてホヤホヤの個体もありました。
葉は鋭いトゲを持つハチジョウアザミですが、花はきれいですね
ノコンギク
ノコンギクの花ももう終わりの季節です。花があっても、中心の色は茶色くなり、これから種が作られる状態です。
それでも八丈島では風上、風下、雲の位置など均一な環境はありません。
どこかに、時期外れの個体があるはず・・・
と思って探していましたら、時期外れの開花直後のノコンギクと出会いました。
本来ならば群生ですが、今年はこの個体との出会いが私の精一杯でした。
センブリ
センブリの花は八丈島では秋に見られます。面白いことに雨だったり、暗くなってしまいますと、花は閉じるそうです。
これ、師匠から教わりました
私の仕事は雨の日はお休みなので、雨の中のセンブリを見に行こうと思ったのですが、現実的には難しいようです。
色々な植物を散策する過程でセンブリを見つけました
イズノシマダイモンジソウ
イズノシマダイモンジソウはユキノシタ科ユキノシタ属に属します。白くてきれいな花をつけます。
特徴的なのは花びらの形。漢字の「大」の字になっています。
この花を観察していますと面白いことに気が付きます。
ピンク色の部分が花粉です。
これ、蕾が開くときは雄しべの先端についていて、花が開くと雄しべの基部が広がると同時に広がります。
そして、この花粉、かなり早いタイミングで消失します。
その過程写真に収めました。
どういう順番でイズノシマダイモンジソウが花を咲かせたのか分かるでしょうか?
今日は、「2024年11月下旬、東京都八丈島で見られる身近な野草を観察してきました」と題してのお話でした。
イソギク、ハチジョウアキノキリンソウ、ツワブキ、ハチジョウアザミ、ノコンギク、センブリ、イズノシマダイモンジソウを紹介しました。
すべて同じ時期には見られず、少しずつズレています。11月下旬~12月、八丈島ではこれらの花を楽しめることが出来ます。
歩いていましたら、ぜひ足元にも目を向けてくださいね
意外な花があなたの近くにあるかも知れませんよ
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