スピーシスハンターという言葉を聴いたことがあるでしょうか?
私は、大学時代にバードウォッチング歴10年の後輩からその言葉を教わりました。珍しい野鳥を含む全ての野鳥を見ることに全力を注いでいるバードウォッチャーだそうです。
日本の野鳥は種類が多いですから、全て見るのは並大抵な努力ではできませんよね。
以前、八丈島には本土では普通にいるキツツキ類がいないことを書きました。ここ八丈島に住んでいると、本土では当たり前ですが、レアな野鳥が出てきます。
今日は、「八丈島では、彼らが野鳥のスピーシスハンターのターゲットです」と題してのお話です。
野鳥の詳しい人からすると笑われてしまいますが、八丈島では、下に紹介する3種は本当にレアなので、見られたらとてもラッキーです。
日本一小さい鳥はキクイタダキです。体長わずか10 cm。でも、体長は体を伸ばしてくちばしから尾羽の先端までの長さです。
体の小ささからすると、もっと小さい野鳥がいます。エナガです。
「ジュルリ、ジュルリ」と鳴きます。繁殖期には蜘蛛の巣でつくったボール型の巣を作ります。Instagramでは北海道の亜種のシマエナガの方が有名ですね。
ちなみに、八丈島で私はエナガは声も聴いたことがありません。たぶん、いないと思います。
次はムクドリ。ムクドリは、秋になると大群で夕方飛び、電線に留まって、糞害で嫌われる野鳥として有名になりました。
本土ではどこにでもいる野鳥ですが、八丈島ではレアな渡り鳥です。八丈島で見たのは3年間で一度だけ。見つけた時は、自分の目を疑いました。
最後はトビ。八丈島では、ミサゴ、ノスリ、オオタカ、ハイタカ、チョウゲンボウ、ハヤブサなどの猛禽が越冬します。しかし、この島にはトビはいないのです。
友達は何度か見たことがあると言っていましたが、私は八丈島に住み始めてから一度も見ていません。私はトビとは相性が良くないようです。
本土のバードウォッチャーでは、トビは普通の野鳥なので見てはしゃいだりしませんが、八丈島ではとてもレアな猛禽です。
住む所が変わると、そこに住む生き物も違うのですね。逆に、本土にはいないアカコッコ、イイジマムシクイ、モスケミソサザイは、八丈島では普通の野鳥です。ここは本土の野鳥のスピーシスハンターのポイントを稼ぐ場所ですね。
ウイルス問題が解決したら、ぜひ八丈島にいらして豊かな自然をお楽しみください。
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