八丈島は、都心から南に290 kmの太平洋に浮かぶ小さな離島です。距離は290kmですが、ANAの飛行機で移動しますと、1時間弱で着いてしまう距離です。
とても近いんですよ
お客様は、釣り、スキューバーダイビング、そして、登山とアウトドアのレクリエーションで余暇を過ごすことが多いですね。
私がガイドしているヘゴの森は、この中で、登山に分類されるのでしょうか?正確には、植物散策に力を入れているツアーです。
さて、今日のお客様を一目見て、けっこう行けそうに感じました。
もしかして、八丈富士を登られましたか?
はい、僕はお鉢めぐりをしてきました
私は途中で断念して、彼が返ってくるのを待っていました
たしかに、八丈富士登山は、心を折られながら階段を登りますが、ヘゴの森でしたら足場が悪いだけで距離は大したことはありませんよ
せっかくの八丈島の余暇です。ヘゴの森コースからヘゴの森散策路全コースへランクアップをお客様に進言しました。
今日は、「2023年8月3日、東京都八丈島のヘゴの森のツアーの様子」と題してのお話です。
ヘゴの森コースの様子
年間3,000 mmの降水量の八丈島ですが、夏はあまり雨が降りません。でも、昨日の夕方から夜にかけて、八丈島は少しぱらつきました。
ちょっとだけの潤いで、スギについたヒノキゴケは復活しました。
真夏のヘゴの森から頭上を見上げますと、こんな感じです。スマホで撮影してもこんなに美しい世界が広がります。
春から初夏にかけては、ヘゴの森は、今年の1月の雪の影響を受けて、枯れた茶色い葉が多く含まれていました。しかし、夏に入り、枯れた葉は新しい葉と完全に入れ替わりました。
高台からのヘゴの森の眺めは、色鮮やかな緑の葉身でいっぱいになっていました。
ヘゴの森散策路全コースの様子
進言したとおり、おそらくお客様は一周できます
それでは行きましょうか?
はい
ヘゴの森は山の中腹にあります。ここまで来ますと、森の中ですので、少し涼しくなります。
雨はあまり降りませんが、ヘゴの森内はシダ植物でいっぱいです。私たちの目の前には、マメヅタ、シシラン、リュウビンタイ、オオタニワタリが次々と顔を出しました。
散策路周辺の森は、焼畑農業のために二次林と言われています。でも、近くで見ても、原生林ぽいです。
フウトウカズラは、スギを覆い、そのエリア一帯を墓場のようにしてしまいます。
人がぶら下がっても大丈夫そうな強度をほこるテイカカズラは、森の中では変わった配置になっていました。このツル性の植物の推測された生長について説明しました。
ヘゴの森は人の手が入っていない場所もあります。一見、健康そうですが、シロアリに住まれて中が食べられている木も見られました。
散策路周辺には、先ほどのテイカカズラとヤブコウジ(ジュウリョウ)が共存している場所があります。ぱっと見は区別できませんが、葉を直接比較しますと、違いが分かります。
手前がテイカカズラの葉、奥がヤブコウジの葉です
ジャングルのような散策路を見渡しますと、茎が毛に覆われたヒカゲヘゴと出会いました。
たしかに、動物の毛のようですね
新芽を近くで見ますと、もふもふです
八丈島は、午後2時までに食事を済ませないと、昼食難民になります
はい、宿の方から伺っています
八丈島は、まだまだ楽しめるところがありますので、ゆっくりと回って下さい
はい
今日は、ありがとうございました
こちらこそ、今日はヘゴの森にいらしていただき、ありがとうございました