ガイドさん
最近は、野草の写真を多く撮影していますね
コツとかありますか?
私は、もともと野鳥写真から写真の世界に入りました。野草の写真の世界は新参者です。
敷いて言えば、基本に忠実に撮影することでしょうか
今日は、「野草の撮影の仕方について」と題してのお話です。
機材
カメラ
デジタルカメラあるいはミラーレスカメラは必要ですね。メーカーはSony、Canon、Nikonのどれを選んでも大丈夫だと思います。
レンズ
カメラにつけるマクロレンズも必要です。
マクロレンズは小さなものを拡大するレンズです。50-100 mmの焦点距離のマクロレンズが一般的ですね。
私は、Canonの50 mm、100 mmのマクロレンズとSIGMAの70 mmのマクロレンズを使っています。
三脚
意外に思われるかもしれませんが、私の野草の写真は全て三脚を使って撮影しています。
構図を決定したあと、私は露出の組み合わせを変えます。設定のみ変えますので、カメラの位置を動かさないということは、とても大切です。
三脚は、自由雲台、ローアングルが可能なものを使っています。
レリーズ
多くの場合、スローシャッターを使います。シャッターを切るとき、シャッターボタンを指で直接押しますと、カメラ本体がブレます。
また、野草は、野鳥のように飛んでいってしまうことはないのですが、風で動きます。
そのため、風が止まった瞬間に、シャッターを切るためにレリーズは必要です。
機材関係は、こちらにもう少し詳しく紹介しています。
野草の撮影の仕方
初めに膨大な量の個体を観察し、撮影したい個体を選び出します。そこから、撮影がはじまります。
背面モニターの活用
最近は、カメラのファインダーで覗くよりも、背面の液晶でピントを合わせる方が多いですね。
これ、野草の写真を撮影するとき、とても効率的です。ぜひ、この方法を使って下さい。
まず、背面液晶に被写体を表示させます。詳細なピントを合わせるときは、拡大を使い、正確なピントの位置や風によるブレが止まる瞬間を確認します。
露出は考えうる可能性を全て試す
露出といいますと、絞り、シャッタースピード、ISOの値を決めることですね。私は全てマニュアルで設定しています。
なんだか難しそうですね
そんなことはないですよ
私も、背面モニターの露出指示バーの動きしか見ていませんから(笑)
決まりごととして、絞りはF2.8-F16、それに合わせて適正露出になるようにシャッタースピードを決め、それでも間に合わないときはISOの値を変えています。
例えば、ハマボッスの写真ですと、絞りはF4-F11を試し、それに合わせてシャッタースピードを適正露出になるように変えます。さらに、間に合わないときはISOも変えました。
実際に撮影された写真はこんな感じです。
EOS 6D Mark II+70mm F2.8 DG MACRO Art
F4, 1/400 s, ISO100
絞りのF値が大きくなるにつれてピントの合う範囲が広がっていくのが分かるでしょうか?
そして、この4枚の写真の中で、自分が気に入ったものをピックアップし、そのあと、Adobe Lightroom ClassicでRAW現像、Adobe Photoshop 2022で細かな修正をします。
けっこう時間がかかるんですね
そうですね、たった一枚の写真を撮るのに、1時間かかったりもします
でも、写真の基本はこんな感じではないでしょうか?
一つ一つの操作を自分で理解して撮影しますと、応用力も増します。遠回りのように思われるかも知れませんが、私は、この方法で野草の写真の奥深さに触れ、今では夢中になっています。
これから野草の写真を撮りはじめようとする方々の参考になれば幸いです。
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