八丈島は太平洋に浮かぶ面積70 km2の本土と比較しますととても小さな島です。しかし、渡り鳥たちはこの島を見つけてくれます。
渡りの中継地点になることが多く、毎年、春と秋は色々な野鳥と出会えます。
台風22号、台風23号の影響のためか、特に今年は変わった野鳥と出会える機会が多いです。
今日は、「2025年秋、東京都八丈島に一瞬だけ現れた渡り鳥たち」と題してのお話です。
ニュウナイスズメ
ニュウナイスズメを見つけた時は、初めは違和感を感じました。運良くスズメと一緒に居たため、体のシルエットが違うように思えました。
双眼鏡でずっと観察していましたら判別しやすい場所に移動しました。違和感は正しく、スズメでないことが分かりました。
ネットの検索は全てが正しいわけではありませんが、八丈島ではニュウナイスズメは100年ぶりの記録のようです。

EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII
ウソ
岩手県に住んでいた時のお話です。冬になりますとウソは山から麓へ降りてきます。
オスは喉元のピンク色がとても綺麗な野鳥です。木の芽をついばんでしまいますので、リンゴ農家には嬉しくない鳥でもあります。
私のイメージとして北国や山の野鳥でしたので、八丈島で出会えて驚かされました。

EOS 7D Mark II+EF400mm F5.6L USM
ムクドリ
本土ではムクドリは、秋の夕方に大群で移動する野鳥として知られています。
大学時代、ムクドリ群れのの調査をしたことがあります。秋が進むにつれてだんだんと集まり、大群を形成し、冬になりますといなくなります。
当時、「いなくなる」の意味を理解していなかったのですが、渡っていたのですね。
ムクドリは、本土では一般的な野鳥ですが、八丈島では激レアな野鳥です。

タイミングが合わないと本当に出会えません
秋から冬にかけては八丈島はムクドリの天敵の数が増します。時々空を見上げて、安全を確認していました。

EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII
コムクドリ
八丈島ではコムクドリも通過のみ。
アカゲラなどのキツツキが掘った樹洞に巣を作りますので、キツツキがいない八丈島では繁殖の可能性が低い野鳥です。
春は葉の陰に隠れている時は分かりにくいですが、意外と電線に良く止まります。今回、運良く、秋の渡りで出会えました。
イネ科植物が種を作っていますので、植物食かと思いきや、地面に隠れている昆虫やコウチュウの幼虫を器用に掘り出して食べていました。

EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII
シラガホオジロ
秋の八丈島では、ホオジロ、オオジュリン、カシラダカ、ミヤマホオジロなどのホオジロの仲間が見られます。
シラガホオジロは初めて見ました。ですので、オオジュリンの見間違えの可能性があり、識別に不安がありました。
2冊の図鑑、ネットで検索した限り、シラガホオジロのみが特徴に合致していました。
シラガホオジロはホオジロの仲間です。ホオジロ同様にイネ科植物の実をひたすら食べていました。

EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII
ユキホオジロ
八丈島で時々ユキホオジロが観察されることは知っていました。ただ、八丈島で過ごしてきた8年間、私は1度も出会う機会がなかったんですよね。

私にとってはユキホオジロは幻の野鳥でした
そんなとき、草むらでかすかな動きに気が付きました。最近はカメラよりも双眼鏡を先に触ることが多いので、覗いてみますと妙に白い。
八丈島では白い野鳥はあまりいません。
脅かさないように識別できる場所まで近づきますと、ユキホオジロでした。
ユキホオジロはお腹が空いていたらしく、ひたすら食べていました。

EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII
今日は、「2025年秋、東京都八丈島に一瞬だけ現れた渡り鳥たち」と題してのお話でした。
ニュウナイスズメ、ウソ、ムクドリ、コムクドリ、シラガホオジロ、ユキホオジロを紹介しました。この中では、ムクドリが比較的長く滞在していました。
これらの野鳥は渡り鳥です。八丈島では一瞬だけ姿を見せていなくなってしまいます。
私の行動範囲は毎年ほぼ同じで限られています。しかし、これだけの渡り鳥に気が付きました。
例年とは違うのは台風。野鳥の渡りも台風に何らかの影響を受けていたのかも知れませんね。
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