私は自然ガイドを兼業でやっています。様々なお客様と出会いますね。本当に、色々なタイプの人がいます。
観察していて、それぞれ特徴があって、学びであり、楽しみでもあります
さて、別の仕事で、バードウォッチング関係で自然教育プログラムを創らなければならなくなりました。
ネットで検索しますと、それぞれのタイプがあります。もちろん、それに沿って行うのも正解です。
でも、
答えは一つ・・・?
今日は、「自然教育プログラムで何を話すのかを考えてみました」と題してのお話です。
一般には、なぜ野鳥を見る?
野鳥はまとめるとこんな生き物でしょうか?
- 脊椎動物。
- 目、鼻、口と人間と相同の形態を持っている。
- 美しいさえずり。
- 美しい配色の羽。
- 飛翔。
- 独特の行動。
一般の人にとっては受け入れやすい生き物ですね。
タヌキ、イノシシ、カモシカ、クマなどの野生動物ですと、そもそも出会いが少ないですね。観察は難しそうです。
一方、羽があって昆虫のように6本足ではっている脊椎動物がいたら、叫び声を上げて逃げていってしまう人もいますね(笑)。
野鳥は、「自然」の入り口に、導きやすい生き物なのかも知れません。
私はなぜ野鳥を見る?
私の場合は、野鳥写真を撮るためのデータを集めるためです。これまで撮ってきた写真を超えるものを撮影するために、より緻密に野鳥の行動を観察しています。
自分の限界の壁を超えるためですね
これしか考えていません
この写真は、シチトウメジロの行動を観察しているだけでなく、カワズザクラをバックに何度も撮影したもののはてに、撮ったものです。
でも、過去には、サカキカズラ、キダチアロエ、オオバエゴノキ、オオシマザクラを背景に撮影し、積み重ねがあります。
また、無人カメラで撮影した水浴びのシーンもありますね
でも、私はまだまだ観察は満足していません。私が気づいていないシチトウメジロの「未知の行動」があるからです。
自然教育プログラムでは何を話す?
話すのは、一番初めに、自己紹介でしょう。でも、プログラムが始まったら何を話しましょうか?
野鳥の好き嫌い、声、水浴び、砂浴び、巣作り・・・。文字にしますとたくさんありますね。
学校で成績の良い子でしたら、私に生態ピラミッドのお話をしてくれるかも知れません。
植物→植食性昆虫(チョウ目の幼虫など)→シジュウカラ→オオタカ
というような順ですね。
これはこれで面白いです。でも、これは教科書的。
植物→植食性昆虫(チョウ目の幼虫など)→シジュウカラ→菌あるいはウイルス(病死の場合)
植物→植食性昆虫(チョウ目の幼虫など)→シジュウカラ→ニクバエ(ニクバエが死肉を食べた場合)
なんてこともあるかも知れません。実際のフィールドでは、オオタカが頂点に立たないことも普通にあります。
私からしますと、むしろ、こちらのようなひねくれ者の子の方が大好きです。そして、それを自身の目で観察したらもっといいですね。
私の好きな教育
現代は情報社会です。すべて文字と記号で表すことが出来ます。
というのは、その分野の方が思っていることで(専門で勉強・研究されている方は暴言でごめんなさい。)、実際はそれ以外の方が多いです。
八丈島で科学クラブを運営しているとき、
何を教えていますか?
と周囲の方々から尋ねられることがあります。私は、
子供たちには、お父さんとお母さんの背中を見てください
と言っています。
八丈島には様々な職業人が住んでいます。身近でありながら、あっと驚くような身近な知恵、専門の職業人であることから生まれる知恵がたくさんあります。
様々な社長さんと出会ったとき、
私は博士だけれども、私が知らないことかつ面白いことを知っている人がたくさんいるなぁ・・・
といつも思っています。
私が感動するくらいの内容です。これを私だけに留めておくのはおかしいです。
自然教育プログラムでのバードウォッチングでもそう。決まりきったことをお話するのも正解ですが、野鳥関係のキーワードを別の身近な言葉に置き換え、未知のことを探求できるヒントを与えるのはもっといいような気がしています。
そんな、応用がききそうなお話を子供たちにはしてあげたいですね