2014年に登場したEOS 7D Mark IIは、野鳥の写真撮影の世界ではまだまだ頑張れます

動物

私は、ミラーレスカメラのEOS R3とデジタル一眼レフのEOS 7D Mark IIを野鳥の写真撮影に使っています。EOS R3とEOS 7D Mark IIはそれぞれ中古価格で60万円と6万円です。

価格差は10倍。性能に反映します。ですので直接の比較は意味がないのですが、野鳥写真に限っていえば、使い方によってはその性能差が縮まります。

ここはEOS R3ではなく、EOS 7D Mark IIをだなぁ・・・

と新しいEOS R3を外して古いEOS 7D Mark IIを意図的に使うことは今でもよくあります。


今日は、「2014年に登場したEOS 7D Mark IIは、野鳥の写真撮影の世界ではまだまだ頑張れます」と題してのお話です。


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APS-Cセンサーの利点

EOS 7D Mark IIはAPS-Cセンサーのカメラです。Canonの場合、APS-Cセンサーのカメラで撮影しますと、フルサイズセンサーのカメラで撮影したものより1.6倍大きくなります(本当はクロップしているだけ(笑)。)。

この写真は、換算焦点距離1,344 mmで撮影したものです。APS-Cセンサーのカメラは、遠くから撮影できますので、野鳥を脅かさないように撮影するには最高のカメラだと思います。

ホオジロEmberiza cioides
EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII

プロ仕様カメラに匹敵する防塵防滴性能

通常、APS-Cセンサーのカメラは一般向けです。ですので、プロ仕様のカメラにしなくてもいいはずです。

ところが、Canonは何を血迷ったのかEOS 7D Mark IIを防塵防滴にしてしまいました。

当時としては珍しかったんですよ

EOS 7D Mark IIは、APS-Cセンサーを持つプロ仕様機とよばれていました。この性能、八丈島に住んでいる私には必要なものです。

海沿いでの撮影は、防塵防滴といわれていますが、EOS R3を使うのは躊躇します。そんな劣悪な環境でも、EOS 7D Mark IIは求めた写真を撮影してくれます。

ムナグロPluvialis fulva
EOS 7D Mark II+EF400mm F5.6L USM

高速連写性能

EOS R3の高速連写性能は30コマ/秒です。2023年の動きものを撮影するプロ仕様のカメラでは必要な性能ですね。

さすがに2014年に発売されたEOS 7D Mark IIはそこまで未来的な性能は搭載されていません。

10コマ/秒です

でも、これが遅いかといえば何ともいえません。被写体によると思います。

ハクセキレイは地上を早足で歩きます。スピードはランダムですね。

EOS 7D Mark IIをうまく使えば、10コマ/秒でもビシッと撮影することができます。

ハクセキレイMotacilla alba lugens
EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII

EOS iTR AF

今のミラーレスカメラは瞳トラッキングが付いていますね。人の場合だと手前の目にピントが合います。

これは動物でも有効です

EOS 7D Mark IIには瞳トラッキングはありませんが、EOS iTR AFというものが搭載されています。これは、被写体の顔や色を検知して追尾するものです。

2014年のこの機能は意外と捨てたものではありません。10コマ/秒の高速連写と相まって、貴重な一瞬をものにしてくれます。

イソヒヨドリMonticola solitariusのメス
EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII

測距エリア選択レバー

測距エリア選択レバーは、実は、EOS 7D Mark IIにしか搭載されていません。おそらくCanonが試験的に入れたものだと思います。

ファインダーを覗きながらこのレバーを動かすことで、

  • 測距エリア選択レバー
  • スポット1点AF(任意選択)
  • 1点AF(任意選択)
  • 領域拡大AF(任意選択)
  • 領域拡大AF(任意選択周囲)
  • ゾーンAF(ゾーン任意選択)
  • ラージゾーンAF(ゾーン任意選択)
  • 65点自動選択AF

を瞬時に選ぶことができます。

私は、これは画期的だと思いますし、野鳥写真の撮影には本当に便利な機能だと思っています。

ピンクに囲まれたものが測距エリア選択レバー。ファインダーを覗きながら測距エリアを瞬時に選択できるEOS 7D Mark II独特で最高の機能。

もちろん、これだけありますと測距エリアの選択が大変ですので、私の場合は

  • スポット1点AF(任意選択)
  • 領域拡大AF(任意選択周囲)
  • 65点自動選択AF

の3つをファインダーで表示できるようにし、選択しています。いつもは領域拡大AF(任意選択周囲)、ピントの精度が求められるときはスポット1点AF(任意選択)、そして、大型の野鳥が飛んでいるときは65点自動選択AFを選択するという具合です。

チョウゲンボウFalco tinnunculus
EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII

今日は、「2014年に登場したEOS 7D Mark IIは、野鳥の写真撮影の世界ではまだまだ頑張れます」と題してのお話でした。

EOS 7D Mark IIは2014年に登場しましたが、防塵防滴で、遠くの被写体を大きく写し、高速連写ができ、被写体の顔を認識し、そして、測距エリアを瞬時に選択できる、2023年でも十分に通用するカメラです。

私も、今でもEOS R3を意図的に外し、EOS 7D Mark IIを使うことがあります

今日掲載した写真はすべてEOS 7D Mark IIで撮影しました。EOS 7D Mark IIは中古価格で6万円ですが、その性能は馬鹿にできないと思いませんか?

CanonのEOS 7D Mark IIに限りませんが、SonyやNikonでも隠れた名機があります。

野鳥写真の世界に入るとき、安価ではじめるためにも、昔のレンズ、昔のカメラを使うことをおすすめします


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