数日前、八丈島はいい天気でした。
久しぶりの青空だなぁ・・・
パンフレットでは、イメージ戦略のためか、八丈島は青い空と青い海の写真が良く紹介されています。でも、八丈島の年間降水量は上から16番目ですので、雨の日や曇りの日は圧倒的に多いです。
私は、八丈島は屋久島のように雨を売りにした方が良いと思っています
さて、みなさんは「雨=残念」は短絡的な思考と思っていないでしょうか?私も八丈島に来る前はこのように考えていました。
でも、実際に八丈島に住んでいますと、雨でも普段見られないものが見えるようになってきます。
今日は、「雨の多い八丈島で見られる野鳥の様子」と題してのお話です。
ウミネコ
人間は創意工夫をして、気象の変化に対応出来るようになりました。雨を防ぐ手段もたくさんありますね。
八丈島の雨はパラパラというよりも土砂降りに近く、山のような天気です。
野生動物はどうしているかといいますと、多くの場合、そのまま雨直撃です(笑)。
超望遠レンズで撮影しますと、ピントの合う範囲がとても狭いので、雨の水滴はほとんど写りません。ですので、写真に雨が写っている天気は豪雨です。
春の雨の日にウミネコを観察しました。
土砂降りでしたが、ウミネコは、厚い羽毛で体を守られているため、まったく気にしていませんでした。
ゴイサギ
ゴイサギは、八丈島では渡り鳥です。春と秋の年2回姿を見せます。
ゴイサギが来島しているときも晴れとは限りません。ただ、ゴイサギも八丈島の天気を納得しているようでした。
雨の日、ミミズは地中から地上付近に上がってきます。この行動をゴイサギは知っています。
地表を注視し、ミミズを見つけたら、ひたすらポイントへ行き、捕食していました。
ズグロチャキンチョウ
2024年も2ヶ月弱になりました。野鳥を見たことに関しては、ズグロチャキンチョウと出会ったのが、私の今年最大のニュースとなると思います。
ズグロチャキンチョウは、本来地中海やインドに生息する野鳥です。そう、日本では、何かの原因で飛ばされてきますので、稀な迷鳥として記録されています。
ズグロチャキンチョウと初めて出会ったのは、実は、大雨の日でした。こんな日に出かける私も私ですが、人がやらないことをやるととんでもないことが起きます。
研究と同じですね
ズグロチャキンチョウは今まで見たこともなかった野鳥でしたので、頭の中でクエスチョンマークを出しながら撮影したのはいい思い出です。
ハクセキレイ
本土では留鳥、でも八丈島では越冬する冬鳥です。ハクセキレイを見ますと、私は冬の訪れを感じます。
今年気づいたのは、ハクセキレイは同じ冬鳥でもカモとは羽の水の弾き方が違うことでした。
カモは、それこそ水に浮くため、羽は水をよく弾きます。これと似ているのに水辺の野鳥として上述のウミネコやゴイサギもあまり水に濡れていませんね。
そして、ズグロチャキンチョウとハクセキレイは、明らかに羽が濡れています。
「野生動物=雨に強い」と思われがちですが、どうも種によって水の耐性は異なるようです。
今日は、「雨の多い八丈島で見られる野鳥の様子」と題してのお話でした。
パンフレットでは青い空青い海の八丈島ですが、実際は雨の日や曇の日が多いです。
ただ、この島に住んでいますと、雨の日でも普段は見られないものが見られますので、私はそれを楽しんでいます。
ウミネコ、ゴイサギ、ズグロチャキンチョウ、ハクセキレイと、野鳥としては一括りですが、それぞれ雨の中の生き方、水の耐性が違うことを知りました。
さすがに豪雨で出かけるのは危険なのでだめですが、小雨程度でしたらレインウェアを着て出かけると様々なものが見られます。
雨の日の散策、おすすめですよ
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