八丈島は都心から南へ290 kmの太平洋上に浮かぶ島です。ANAで羽田から約1時間弱です。
秋の日本列島では多くの野鳥が渡ります。そして、この太平洋に浮かぶ南の島の八丈島にも、鳥が訪れ、旅の途中で羽を休めたり、越冬したりします。
今日は、「秋の東京都の南の島の八丈島に訪れるタカの仲間」と題して、私が八丈島で出会ったタカの仲間のお話です。
八丈島においてタカの仲間との出会いは偶然が多いです
はじめに、今回の写真は八丈島生活4年間で撮影されたものです。
外に出られる日は、私はよくフィールドへ行きます。ただ、この野鳥と出会いたいと気合を入れるのではなく、
出会えたらラッキー♪
くらいの気持ちです。そして、相手(野鳥)が人との距離を間違えて近くに来たときだけ、そっと撮影させてもらっています。
とても小さなタカ、ツミ
目の前をすーっと移動する鳥がいました。大きさはキジバトよりも小さく、八丈島でよく見られるイソヒヨドリに近いです。
でも、飛び方がスマートすぎです。どちらかというと滑空している感じでした。
双眼鏡で覗くとタカ特有の黄色い目。ツミでした。
私は、バードウォッチング歴は30年以上ですが、タカの仲間を見つけるのは得意ではありません。でも、この南の島に来て、渡りのツミが見られるなんてなんと幸運なことでしょうか。
このツミは1週間位確認されたあと、いなくなりました。きっと次の島へ旅立ったのでしょう。
草原のハンター、ハヤブサの仲間、チョウゲンボウ
冬になると八丈島では意外とチョウゲンボウとの遭遇率が上がります。おそらく、越冬しているのでしょう。
そして、八丈島に来てから、チョウゲンボウを見分けられるようになりました。
チョウゲンボウの餌は、ネズミやカマキリなどの小動物や昆虫です。電柱に留まって、じっと見下ろしています。
そして、すーっと滑空して草むらへ飛び込みます。また、ヘリコプターのように空中で停止して、ホバリングをしながら獲物を見定め、急降下で捉える行動もします。
翼の形はハヤブサの仲間ですので、羽の先端が尖ったように見えます。でも、ハヤブサに比べて筋力が弱いので、羽は弱々しくひらひらとはばたくのが特徴です。
獲物を捉えたレアなシーンを見せていただいたハヤブサ
ハヤブサは、八丈島で越冬するか渡るかグレーのタカの仲間です。チョウゲンボウと比べて、見られる、ずっと見られないときがあります。
フィールドを散策していましたら、形の変な野鳥に気づきました。そーっと近づくとハヤブサの若鳥でした。
足には獲物のキジバトが掴まれていました。
長旅でお腹が空いていたのだと思います。周りを見ていましたが、意識は足もとの獲物に重きをおいていました。
観察しすぎると野鳥は人を覚えてしまいます。食事の邪魔をしてはいけませんので、写真を撮影後すぐに後退して離れました。
本土に住んでいたときは、これらのタカの仲間は憧れでした。遠くに点のような姿を見て、興奮するレベルです。
これらのタカの仲間は、八丈島では、人知れず私たちの生活圏に姿を現します。あなたも、旅先の秋の八丈島で、あっと驚くようなタカと出会えるかもしれませんよ。
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