国際学会に向けて、八丈サイエンスクラブの研究発表の要旨を書いています

自由研究

来年の2024年8月に第27回昆虫国際会議(ICE2024 Kyoto)が開催されます。海外の先生方々から、

せっかく日本で開催されるのだから会おうよ

ということで参加になりました。でも、この国際会議、参加料がけっこうな値段です。

現役の研究者ならば自分の研究費で参加ですが、私は引退したので、ただのおじさんです。八丈島からは京都は遠いですね・・・。


今日は、「国際学会に向けて、八丈サイエンスクラブの研究発表の要旨を書いています」と題してのお話です。


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八丈サイエンスクラブのダンゴムシの研究

ダンゴムシを迷路に入れますと、右に曲がったら左、左に曲がったら右に必ず曲がります。これを交替性転向反応といいます。

YouTubeでも動画はたくさんあがっていますね

ただ、フィールドではその交替性転向反応は見られません。そもそも、そんな単純だったら、天敵が行き先で待ち構えて口を開けて待っています(笑)。

もしかして、ダンゴムシには交替性転向反応を起こさない特別な仕組みあるいは条件がある・・・?

という、きっかけは単純、でも実験は地獄という研究を、八丈サイエンスクラブの子供たちがやりました。

予算も道具も無いなか、みなさん頑張り続け、最後はそれなりの結論を得ました。


八丈サイエンスクラブの卒業生

八丈島では名字は同じ人がとても多いです。ですので、名前でよび合うことが多いですね。

今日(2023年11月9日)は、富士中学校の生徒さんたちをヘゴの森へご案内してきました。この生徒さんの中に、八丈サイエンスクラブの卒業生がいらっしゃいました。

〇〇ですけれども覚えていますか?

当時は小学4年生だった彼女は中学生になっていました。もちろん、「ダンゴムシ、やめたい〜!」と言いながら頑張っていた姿は覚えていますよ(笑)。

彼女は、ダンゴムシの研究のラストの一番重要な実験の追試をしていました。

子供たちは、ものすごい種類の迷路を作製し、繰り返し行動実験をしました。

賞の受賞よりももっと重要なこと

私は、八丈サイエンスクラブの子供たちが本当に頑張り、未知の世界を切り開いたと思っています。この研究は2020年第64回学芸サイエンスコンクールの小学生の部理科自由研究部門 努力賞を受賞しました。

ただ、参加された子供たちが徹底的に研究をやったために、「第三者からは小学生がやった研究には見えなかった」というのが、指導していた人間の正直な感想です。

これは、受賞後に大人の方々に論文を見せましたが、全員が同じことを言っていました。

まあ・・・、そうですよね(苦笑)

でも、この研究は紛れもなく、子供たちが実験設計をし、実験をし、考察をし、文章を書きました。

ここまでやったのならば、賞よりももっと上を目指すべき。運良く、私は国際会議に参加が決まっています。

私は、この機会を子供たちのために利用すべきと思いました。子供たちの研究を世界のトップの研究者に見てもらうことにしました。


そんなわけで、発表の要旨を書いています

私が研究者を引退したのは2017年3月です。けっこう時間が経ちましたね。そして、最先端の研究からずっと離れていました。

でも、子供たちは一生懸命でした。

「一生懸命を一生懸命で返す」

これは私のモットーです。

ならば、英語の要旨くらい書かなきゃ!

というわけで、今、発表の要旨を書いています。とりあえず、要旨の「緒言」と「材料と方法」は書きました。子供たちの一生懸命を背負って、それを海外の先生に向けて発表しようと思います。


ブログの更新はお休みします。


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