今日の八丈島も波浪注意報が出ていました。東海汽船の定期便は欠航です。
海は荒れていますが、陸地と空は良くなっています。
2024年の3月も下旬に入りました。春になりつつあるヘゴの森はどうなっているでしょうか?
今日は、「2024年3月下旬の東京都八丈島のヘゴの森の様子」と題してのお話です。
ヘゴの森のエリアの様子
ヘゴの森のエリアは、ヘゴの森ツアーのメインの場所です。ツアーだけでなく、色々な媒体で取材も受けます。
お客様の中には、このエリアの写真を見たことがあるのではないでしょうか?
ヤシのような葉が頭上を覆っています。
今日は八丈島らしからぬ青空が広がっていました。黄緑、深緑、青の共演です。
ヘゴは木に見えますが、木生シダです。ですので、葉の裏側には胞子嚢群があります。
ただ、多くの場合、葉柄は見ている人から離れた頭上にあるため、胞子嚢群のパターンはよく分かりません。
たまたま、近くにヘゴの葉柄が落ちていました。ヘゴの胞子嚢群のパターンはこんな感じなんですね。
ヘゴの森で見られる花
ヘゴの森はまだ春には少し早いです。そのため、花があまり見られません。
現在は、カジイチゴとアオキの低木の2種の花が見られます。
ヘゴの森で見られるシダ植物
雨の多い八丈島です。気温は植物の生育に適しています。
そうしますと、ヘゴの森では様々なシダ植物が見られます。
マメヅタ
遠くから見ますと、丸い葉に目を引かれます。ところが、よ~く見ますと、別の形の葉が見られます。
茶色い粉が付いている葉です。これは胞子葉とよばれています。
シシラン
シシランの葉には中心から左右胞子のラインが見られます。この胞子嚢群のパターンがシシランの特徴です。
そして、春に向けて新芽の準備もしています。ヘゴの森ではビロウの幹に新芽が出始めています。
リョウメンシダ
シダ植物を判別するとき、表側の葉の形を見て、ひっくり返して裏側の胞子嚢群のパターンを見ます。
ヘゴの森のフィールドでは、ぱっと見、表か裏か分からないシダ植物が見られます。
リョウメンシダといいいます
ハチジョウベニシダ
ヘゴの森で代表的なシダ植物が分かってきますと、その中で例外的なシダが浮き上がってきます。
ハチジョウベニシダは胞子嚢群が赤い色をしています。フィールドで見ますと、他のシダ植物と比べて赤さが浮き上がって見えますので、すぐに分かります。
オオタニワタリ
オオタニワタリは以前のブログ記事にも登場していましたね。
オオタニワタリの葉の中心に枯れ葉がさらに集まっています。今は見えませんが、この枯れ葉の下に新芽が隠れています。
もう少し経ちますと、にょきにょきと伸びる新芽が出てきますね
ヒカゲヘゴ
春のヒカゲヘゴは柔らかい毛で覆われています。ふわっふわっです。
ツアーをするとき、このふわふわを触るのが楽しみです。ツアーのときはぜひ触って確認してくださいね。
今日は、「2024年3月下旬の東京都八丈島のヘゴの森の様子」と題してのお話でした。
ヘゴを始め、様々なシダ植物を紹介しました。八丈島の気温はまだ少し寒いので、花はもう少し後になりそうですね。