八丈島ではカモの仲間は本土と同様冬鳥です。太平洋を渡ってきます。
本土と違うのは、面白いことに、すべてのカモが基本的に冬鳥です。ですので、カルガモでさえ冬に渡ってきます。
例外的に、数年前、渡りを失敗したカルガモが夏にも見られましたが、八丈島の梅雨の時期の6月にカモの仲間が見られることは、ほぼありません。
最近、カモを見つけました。
最近いついたバンかなぁ・・・?
と双眼鏡を覗きましたら、カモでした。でも、何か変なのです。
今日は、「2024年6月、東京都八丈島で出会った不思議なカモ」と題してのお話です。
リラックスした様子のカモ
太平洋に浮かぶ八丈島は遮るものがありません。強風はそのまま直撃します。
このような日は外に出ると危険ですので、家でじっとしているのが鉄則です。
そして、強風の後、変わった野鳥が出現する可能性が高くなります。私がカモと出会ったのもその日です。
カモは羽繕いをしたり、潜って餌を食べていました。
EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII
EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII
スズガモ?それとも、キンクロハジロ?
写真のカモは、メスあるいはオスのエクリプスです。そうしますと、図鑑ではメスを探すことになります。
この模様のカモは、2種類あります。スズガモとキンクロハジロです。
典型的な特徴を記しますと、
スズガモ
- くちばしの付け根に白い部分がある。
- 頭が茶色。
- 冠羽がない
キンクロハジロ
- 頭が黒色。
- メスも小さいながら冠羽がある。
写真のカモは、
- くちばしの付け根に白い部分がある。
- 頭が黒い。
- 冠羽がない。
頭が黒いのは光の加減と考えますと、スズガモに近いのかと思っていました。
EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII
ネットの集合知を活用する
今は多くの方々が野鳥の写真を撮ってネットに上げています。
スズガモとキンクロハジロを検索しますと、
ますます、良く分からなくなりました(苦笑)。
さらに検索しますと、
の記載が見つかりました。キンクロハジロはくちばしの付け根に白い部分がある個体もいるそうです。
また、雑種雌というのを解説されていました。スズガモとキンクロハジロの両方の特徴を持つ個体が存在するそうです。
解説の中では、個体によっては頭の後ろにキンクロハジロのメスの冠羽よりさらに小さい冠羽があるそうです。
そこで、後頭部が写っている写真を拡大して見てみました。そうしますと、分かりにくいですが、さらに小さい冠羽が頭の後ろにペタっとついていました。
スズガモにもキンクロハジロにも見える不思議なカモは、両者の交雑種のようです。
EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII
今日は、「2024年6月、東京都八丈島で出会った不思議なカモ」と題してのお話でした。
八丈島の梅雨の時期の6月にカモの仲間が見られることは、ほぼありません。しかし、スズガモにもキンクロハジロにも見えるカモが現れました。
両者の特徴を持つこのカモは、交雑種のようです。
私は、このカモと仲良くなりましたので、しばらくそっと観察をしたいと思います。
EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII