解説
30年前は、野生動物の撮影の入門レンズは焦点距離300 mmと言われていました。現在は、ライトバズーカとよばれるズームレンズが普及したため、標準は焦点距離600 mmレンズです。
焦点距離400 mmはその中間。現在では野生動物の撮影の広角レンズ的な位置づけです。
焦点距離400 mmのレンズは、600 mm、800 mm、1,200 mmのレンズと比較してコンパクトです。そのため後者のレンズと比較して、取り回しがとてもいいです。
近づける被写体、動きの速い被写体には最適なレンズです。特に森の中ではとても使いやすいです。
加えて、F値の大きいレンズでしたら、お財布に優しい超望遠レンズとなります。
当たり前のように被写体が野生動物のお話をしてきましたが、これまで標準ズームレンズのみを使ってきた方からしますと、初めて400 mmレンズを覗いたときは驚愕の印象を受けると思います。
超望遠レンズの入り口でも、遠くのものを写せるレンズは異次元の世界を見せてくれるでしょう。
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Nikonの400 mmレンズ
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EF400mm F5.6L USM
私はCanonのEF400mm F5.6L USMを使っています。発売は1993年5月。30年も前のレンズです。
ただ、コンパクトで取り回しがいいので、山の野鳥が大好きな私にとっては手放せないレンズです。最新のミラーレスレンズ用のレンズに比べますと解像度は低いですが、写真の発表場所がブログの場合、全く問題はありません。
CanonのRFレンズには同等のレンズはありません。Canonのミラーレスカメラで使う場合は、マウントアダプター EF-EOS Rを介します。
開放絞り値F5.6でも、EOS R3は暗所に強いので、森の中用の組み合わせとして使っています。
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長所
- 重さは1,250 g。超望遠レンズとしてはとても軽量です。
- フルサイズセンサーのカメラでは400 mmの焦点距離ですが、APS-Cセンサーのミラーレスカメラ(マウントアダプター EF-EOS Rが必要)あるいはデジタル一眼レフカメラ(例えばEOS 7D Mark II)につけますと、640 mm相当の焦点距離の画角となります。
- オートフォーカスは速いです。
- 最短撮影距離: 3.5 m。被写体にかなり近く寄ることができます。
- 最大径x長さ: φ90 mm×256.5 mmとコンパクト。森の中の木や海辺の岩に隠れて被写体にアプローチする時に使いやすく、さらに、被写体に近づきすぎてもプレッシャーを与えすぎないという利点があります。
- フードが組み込み式。回転させてロックを外し、前にスライドさせて再び回転させてロックすることで、フードがセットできます。フードの内側は、反射防止のために黒い毛で植毛処理されています。
- 小型なレンズですが、取り外し可能な三脚座もつけられ、三脚を使用したときは縦位置も容易にできます。
短所
- 昔のLレンズですので、防塵防滴ではありません。
- 手ブレ補正はありません。
作例
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