このブログを書いている今は、八丈島は大雨です。
今日のツアーは団体さんを迎えました。奇跡的なタイミングでこの大雨を避け、短時間の小雨のみで切り抜けました。
ギリギリまで中止を検討していましたが、お客様もずぶ濡れにならずに良かったです
さて、気がつけば、あと1週間で12月。八丈島は暖かいですが、秋から冬へ季節が向かっています。
最近では、ツアーの予約がいっぱいですので、なかなかフィールドには出られません。ですが、10-11月に渡ってきた水鳥たちを、時間の合間をみて、少しずつ観察してきました。
今日は、「2022年10-11月に東京都八丈島に現れた水鳥たち」と題してのお話です。
野鳥の写真を撮ることで、一番大切なことは、野鳥を驚かさないことです。驚かされて飛び、野鳥が私を危険な生き物として記憶してしまうと、そのあとは撮影がとても難しくなります。
ですので、撮影が出来ないときは、見て見ぬふりをしながら横目を使ってデータを採ります。それを続けていますと、細かなことが分かってきます。
あとは、撮影本番で野鳥を脅かさず、これまで観察してきたことを写真に出来るだけ写し込むようにしています。
こんなことを書いていますが、私は水鳥の撮影はあまり得意ではありません。ですので、大部分は、野鳥からの撮影許可を得るのに時間を使っていましたね。
バン
バンは八丈島で見られる水鳥の中でも警戒心は強い方です。見ているとすぐに隠れてしまいます。
ただ、彼らも目があり、脳があり、周囲の危険性を常に評価しています。私を陰で観察していましたが、問題無いと判断し、近くまで来てくれました。
オナガガモ
八丈島では、オナガガモは渡ってきた直後はエクリプスです。ぱっと見、羽毛の模様でオスメスの区別はとても難しいです。
慣れてきましたら、私の方に向かって泳ぎ、水面をぷかぷかと浮いていました。穏やかな顔をしていましたので、邪魔しないように撮影しました。
オオバン
この時期からオオバンの羽数が増えてきます。例年は、スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)を食べるシーンが見られますが、今年は水草を食べているシーンがよく見られますね。
せっかく潜って水草を取ったのに、横から獲られたりして、オオバンの世界も楽ではないと思いながら、観察をしていました。
よ〜く観察していますと、それぞれの個体の行動が違って面白いですね
彼らの世界を邪魔しないように撮影しました。
カイツブリ
残念ながら、八丈島では夏羽のカイツブリは見られません。冬羽ですので、地味な模様ですね。
そして、警戒心が強いので、双眼鏡で遠くから観察しても、すぐに潜ってしまいます。
ただ、ずっと遠くで観察していますと、特定の行動パターンがあることが分かってきます。それを利用して、かつ、脅かさずにそっと撮影させてもらいました。
今日の写真は、もちろん、野鳥の目へのピントは注意していましたが、それ以外に、表情が固くならないように注意していました。
野鳥は顔を羽毛で覆われているので表情が分からないように感じますが、危険と判断しますと、ものすごい形相になります。命がかかっていますので当然ですね。
そして、目、顔と同時に、背景の色や波紋も狙って撮影していました。普段の観察では、野鳥の行動だけでなく、撮影したときを想定して背景の様子も記録しています。
でも、一番大切なのは、野鳥たちが
撮影してもいいよ
と許可を出してくれることですね。ですので、毎回、脅かさないように、自身の行動をチェックしています。
ブログを書いている今は大雨ですが、明日は天気が良さそうです。当面、ガイドが優先されますので、野鳥との出会いの機会は減りますが、横目を使って野鳥の様子を観察したいと思います。
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