八丈島に住んでいて気づいたことは、生き物は幅広い時間軸で季節が変わることです。植物も動物も分かりやすくピンポイントで変化するのではなく、じわじわと変わっていきます。

観察できる種数が徐々に増えたり、同じ種を見ても様々な発育時期が見られたりします

暴風雨の多い土地ですので、対応に幅をもたせることによって絶滅を防いでいるのだと思います
さて、最近は早く左足首を治したいので、双眼鏡を持って歩くことが多いです。
気づいたことがありました。幅の狭い期間に1度に渡り鳥たちが出現したのです。
今日は、「2025年秋、東京都八丈島に渡ってきた小鳥たち」と題してのお話です。
ノビタキ
八丈島では、ノビタキは一時滞在する渡り鳥です。オスの夏羽は、黒、オレンジ、白の模様で構成されていますが、八丈島では茶色の地味な冬羽が多いです。
秋になりますと、居場所に迷いが生じている野鳥と出会います。多くの場合は渡り鳥です。

ノビタキと出会いました
当日は、風の強い日でした。せっかくススキに止まっても、強風に煽られてバランス取りに苦労していました。

EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII
マヒワ
八丈島に渡ってくるマヒワの羽数は、年によって違います。ほとんど出会えないときもあれば、意外な場所に群れがいることがあります。
台風22号の通過直後、私は八丈島の野鳥に相当のダメージを与えたと思っていました。私が気が付かないだけで、おそらく死んだ個体はたくさんいると思います。
実際、通過後に大型の野鳥のキジは1回しか声を聞いたことがありません。

大変なことになっているなぁ・・・
と崩れた山の斜面を見ながら思っていますと、スズメよりも一回り小さい鳥の群れが私の近くに止まりました。

マヒワでした
マヒワと私との距離が通常よりも短いことから、渡ってきた直後であることが分かりました。
私は気圧の変化で低気圧や高気圧が近づくことが分かります。野鳥にもそのような機能を持ち、台風を避けることができるのでしょうか・・・?

EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII
ジョウビタキ
2025年の秋はジョウビタキが多いです。例年は一瞬現れてすぐに姿を消すのですが、オスやメスの姿を楽しめます。

私が観察した限りではメスの方が多いようですね
ジョウビタキは、モズほどではありませんが、なわばり主張が強い野鳥です。見張り台に止まり、周囲を見ています。
それでも体の大きさだけは変えられません。なわばりの主張のより強いイソヒヨドリはジョウビタキの行動を許しません。
イソヒヨドリに見つかったジョウビタキはすぐに追い払われました。

EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII
ホシムクドリ
本土に住んでいて、ホシムクドリを見ることは難しいのではないでしょうか?

住んでいたときは私は1度も見たことがありませんでした
ところが、八丈島では、必ずではありませんが、タイミングが合いますと出会えます。
2025年のホシムクドリはかなり身近なところで出会えました。ホシガラスの小型版のようなホシムクドリは、エネルギー補給のために、草の根本にいるコウチュウの幼虫を食べていました。

EOS 7D Mark II+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII
ムクドリ
ムクドリは、本土では普通の野鳥ですが、八丈島ではレアな野鳥です。珍しさは上述のホシムクドリと同等。

出会った時はテンション爆上がりでした
八丈島では、ムクドリは繁殖はしません。一時滞在ですぐに姿を消します。
本土では大群で行動するムクドリですが、八丈島ではたった3羽。

同じムクドリでも場所が違えば全然違いますね

EOS R3+Mount Adaptor EF-EOS R+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII
今日は、「2025年秋、東京都八丈島に渡ってきた小鳥たち」と題してのお話でした。
ノビタキ、マヒワ、ジョウビタキ、ホシムクドリ、ムクドリを紹介しました。
通常の八丈島では、渡り鳥たちは幅を持たせて渡ってくるので、渡りの季節は少しずつ様々な野鳥を楽しめます。
今年は短期間に同時に姿を現しました。
種が違うのに移動がここまでシンクロしていますと、台風22号を避けて渡りを止めたり、去った後に渡ったりと調整していたのではないかと疑ったりします。

野鳥の渡りの行動と台風の勢力の関係に相関があるのかも知れませんね
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