東京都八丈島のコブラの頭のような花を咲かせる植物の不思議

植物

2021年1月28日、八丈島は雨です。東海汽船の定期便は欠航しました。

それでも、悪天候の中、1日1便に減便したANAの第1便は無事着陸しました。

パイロットさん、ありがとうございます

今日は雨でしたが、植物の生育にとっては恵みの雨です。


今日は、「東京都八丈島のコブラの頭のような花を咲かせる植物の不思議」と題してのお話です。


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植物はアップで見るとけっこうグロテスク

私が小学生の頃の授業の話です。先生は理科の授業で

お花はきれいですね

と説明しました。私は自分の目で見るのが好きだったので、その花を近くでよく見ました。拡大するとそんなにきれいには見えなかったのです。

私は、

先生!

近くで見ると気持ち悪いよ

と先生にいいました。私は、先生から怒られました(笑)。

昔の私は今とあまり変わりませんね。


冬の八丈島では、シマテンナンショウが花を咲かせています

テンナンショウはコブラの頭のような花を咲かせます。英語では”Cobra lily”とよばれています。

テンナンショウの花言葉は「壮大な美」。生物を等価と見る私には、よく分かりませんが、テンナンショウの花は美しいのでしょう。

今の時期ですと、八丈島では、シマテンナンショウが花を咲かせています。

シマテンナンショウArisaema negishii Makino
EOS 6D+EF24-105mm F4L IS USM

これを見て、美しいと思う人と、ヘビみたいで気持ち悪いと思う人と分かれますよね


シマテンナンショウの発芽

八丈島では、冬になりますと、槍のような植物が地面からニョキニョキと出てきます。これがシマテンナンショウです。

この槍は鞘のような構造をしています。そして、さらにシマテンナンショウが生育しますと、鞘の中に収納されていた葉や花が出てきます。

シマテンナンショウArisaema negishii Makino
EOS 6D Mark II+EF50mm F2.5 Compact Macro

アップで見ますと、けっこうグロテスクですよね


シマテンナンショウの生長

それから更に日数が経ちますと、葉と葉柄が生長します。一方、花の方は、緑のマントにくるまったような感じで、鞘のような形態をしています。

シマテンナンショウArisaema negishii Makino
EOS 6D Mark II+EF50mm F2.5 Compact Macro

ここで、不思議なことに気が付きませんか?

シマテンナンショウの花になる鞘は、水平面に対して垂直に伸びていますね


シマテンナンショウの花の角度の不思議

更にシマテンナンショウは生長し、花を形成します。今日のブログの一番最初の写真はシマテンナンショウの花の完成形ですが、その前段階であっても、花は水平面に対して垂直です。

シマテンナンショウArisaema negishii Makino
EOS 6D Mark II+EF50mm F2.5 Compact Macro

これは、他の個体でも同じです。

シマテンナンショウArisaema negishii Makino
EOS 6D Mark II+EF50mm F2.5 Compact Macro

シマテンナンショウはどうやって、水平面の垂直を知るのでしょうか?

植物の各細胞は、細胞壁に覆われています。一度細胞壁が完成したら、形は変えられません。 

一生に一度しかない花の形成の大イベント。この機会を確実に成功させる機構が、シマテンナンショウにはあります。

みなさんも、冬の八丈島に来られましたら、ぜひ、不思議なシマテンナンショウをご覧になって下さいね。

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