八丈島には、絶滅危惧に分類される野鳥が生息しています。
八丈町の鳥であるアカコッコは絶滅危惧IB類(EN)、オレンジ色のきれいなタネコマドリは絶滅危惧II類(VU)、さえずりがとてもきれいなモスケミソサザイは絶滅危惧IB類(EN)という具合です。
アカコッコ、タネコマドリ、モスケミソサザイは、八丈島では留鳥です。
そして、八丈島には、もう一種、絶滅危惧II類(VU)の野鳥が生息しています。
今日は、「2022年5月29日、東京都八丈島でイイジマムシクイを見てきました」と題してのお話です。
イイジマムシクイは春の初めに渡ってきます
私が八丈島に来たのは、今から5年前の春です。当時は、植物の分類も苦手でした。
ただ、野鳥の声だけは聴き分けの自信がありましたので、地鳴きでミヤマホオジロを同定し、最初に見たのを憶えています。
そして、同じ時期に、これまでに聴いたことのない声の野鳥と出会いました。それがイイジマムシクイです。
私は知らなかったのですが、イイジマムシクイも絶滅危惧II類(VU)に分類される野鳥です。
5年を経て、イイジマムシクイと対峙しました
5年も八丈島に住みますと、私も様々なところが変化しました。野鳥の声の聴き分けの精度はさらに上がりました。
今では、巣の位置もだいたい分かりますし、オスメスの会話のときの声、近くに巣立ち雛がいるときの声も聴き分けできます。また、撮影しているレンズは同じですが、カメラはEOS 6DからEOS R3に変わりました。
なにもかもバージョンアップしますと、余計なことをしなくなりますので、イイジマムシクイと、より自然な関係を築くことが出来ます。
空を見上げているところを撮影しました
声から、近くに巣立ち雛がいることが分かっていました。
親鳥はどうするのかなぁ・・・?
と思っていましたら、近くに大きなガをくわえたイイジマムシクイの成鳥がいました。ガの鱗粉が日差しにあたってキラキラしていました。
巣立ち雛は私の近くにいました。捕食者が近くにいるかも知れませんので、巣立ち雛は、自身から声を出すことはしません。
でも、親はどこにいるのか分かっています。いない場合は声で呼び寄せます。
巣立ち雛が口を開けておねだりしているところを、撮影させてもらいました。
水浴び場も調べてあるのですが、撮影には難しそうな場所ですので、データ取りです。
何より、脅かして撮影してはいけません。少しでも距離をとられましたら、嫌な反応ですので、こちらも後退りして距離をとります。
八丈島に来て、毎年、イイジマムシクイと出会える貴重な機会を得ています。今年も、まだまだ色々な出会いがありそうですので、彼らが渡る時期まで色々と観察したいと思います。
仕事のため、明日のブログの更新はお休みします。
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