最近、仕事である場所を見学してきました。さわりのお話ではありますが、運営などのことを拝聴しました。また、接客では見られない貴重な裏の様子も見させていただきました。
私は、約30年間、大学や研究機関の研究室で過ごしてきました。
私の世界は、試薬瓶、マイクロピペット、試薬チューブ、カラム、解剖器具、顕微鏡が常時おいてある実験台、論文を書くためのパソコン机と窓から見える外の景色だけでした。
ですので、八丈島での見学はいつも未知で、新鮮です。そして、八丈島でのお付き合いの中で、ときどき、いただきものがあります。
今日は、「東京都八丈島で、島たくわんをいただきました」と題してのお話です。
日本語では「たくわん」は1つの名詞ですが、ものが全然違います
おすそ分けです
え、もらっていいんですか?
いただいたものは、たくわんです。
本土の方ですと、たくわんといったらコンビニのお弁当の黄色いのが、すぐに頭に浮かびますよね。もちろん、齧るとボリっといい音がしますね。
でも、八丈島の自家製のたくわんは、見た目は似ていても、全然違います。
一口齧ったら
うんっっっま!
思わず声が出てしまいました(笑)。味ですので、言葉では説明できませんが、紛うことなき超高級品でした。
時間をかけてつくられたたくわん
島民の方々はご存知ですが、このたくわん、すぐには、できません。時間がとてもかかります。
八丈島では、冬になりますと、大根を干す光景が見られます。きれいな白い大根が、島の風にさらされ、日が増すにつれてしなっていきます。
乾燥がおわりますと、一斉になくなります。
そうです、漬け始めですね
私も島に来たころの家は、とても風通しがよく、昼間でも涼しかったです。そのため、タッパにぬか床を入れ、自分で漬物をつくっていました。
このレベルでも、とても美味しかったですよ
でも、大量に漬けると、ぬか床の量、塩加減、昆布の量、その上空気を入れるために定期的にかき混ぜなければいけないため、とても大変です。
でも、その努力は報われ、できあがりは、それはそれは美味しいものとなります。
かかった時間は数ヶ月以上。味は超高級品。
今は、その幸せが私の冷蔵庫に入っています
当分、楽しめますね
一流のものには、一流のもので返礼
もちろん、知り合いは、お返しを求めて私に渡したわけではありません。
借家住まい、畑もない私です。でも、私にしかできない仕事で返すことはできるのではないかと思っています。
八丈島は生活している人々は、つながりが濃いです。誰かに石を投げれば、だいたい知り合いに当たります(笑)。
でも、逆に言えば、私のお返しは、そのつながりに乗って島民全体に届くかも知れません。
意識を持って、一流のたくわんに匹敵する仕事をしたいと思っています
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