お久しぶりです。
何度もブログの下書きを書いていたのですが、しっくり来ず、全てボツにしてきました。今の八丈島の状態で書いて良いのか、ふさわしいのかを迷っていました。
迷うくらいならば初めから出さない方が良いと思い、ずっと更新を止めていました。
台風22号、23号が通過後、全壊・半壊の家屋がありました。
停電・断水も起きました。断水にいたっては最近ようやく全戸で回復したくらいです。
道路は土砂崩れで寸断され、人の目につきにくい山中では、今でも土砂崩れと多くの倒木がそのまま残された状態です。
今日は、「2025年11月中旬、東京都八丈島の海と陸の様子」と題してのお話です。
八丈島の海の様子
台風22号、23号通過後、八丈島は良い天気が続きませんでした。全壊・半壊の家屋には容赦なく、断水のため大雨の日はタライやバケツで水を貯めた方々もいらっしゃいました。
断水のエリアが徐々に小さくなり、その頃には幅の広い道路を中心に復旧作業が進みました。
しかし、今でも細い道に入りますと、被災の爪痕が色濃く残っています。
さて、今年の秋は多くのマイナスな出来事が降り掛かっている中、時折心を晴れやかにする日々もありました。
雲が残ってはいますが、青空下の八丈小島の姿に心が洗われました。
凪の日は釣りをされている方々も見られるようになりました。断水も回復し、漁に出る漁船も見られるようになりました。

ただ、ここは八丈島。冬が近づきますと、風は強くなり波は高くなります。このような時は釣りはできません。
ですが、天気が良い日に美しい波を楽しめるような気分の時が増えました。

海から離れた安全な場所から超望遠レンズを使って撮影しています。
海沿いは少しずつ見どころが回復し始めました。
釣り、シュノーケリング、スキューバダイビングなどのレクリエーションも復活しつつありますね。
八丈島の山の様子
幅の広い道路は復旧作業に力を注がれているため、思った以上に回復をしています。
ところが、山中はそうではありません。
教科書的には、植林されたスギなどの人工林は土砂崩れが起きやすく、天然林(八丈島ではスダジイなど)は土砂崩れが起きにくいといわれています。
スギは根の張りが狭く、スダジイは広いといわれています。
ところが、今回の台風22号、23号に対しては教科書は通用せず、天然林も容赦なく倒されていました。

大木がいくら根を張ろうとも山の斜面では倒された木々ばかりです。

私は陸側の人間です。毎日見ていますが、心配無く山のレクリエーションができるかといいますと、

う~ん・・・
と唸ってしまいます。山に入り込めば、場所によっては地盤が固まっていなかったり、今は斜めでも時間の経過で木々がさらに倒れたりします。
大雨が来れば土砂崩れ。晴れていれば大丈夫かと言いますと、そうでもありません。
晴れと雨の繰り返しで引き起こされる崩落もあります。
物は上から下に落ちますので、谷側は危険です。では尾根は安全かと言いますと、崩れる時はごそっと抜け落ちますのでこちらも安全ではありません。
「雨降って地固まる」と言いますが、しばらくは陸側は安定するまで時間がかかるような気がします。
陸のガイドで私がやりたいこと
八丈島の陸のフィールドでは、50年に1度の大きな変化が起きました。人の一生で1度見られるかどうかの非常にレアなものです。
このような瞬間あるいは残されたフィールドは人類にとっては貴重な生きた資料になると私は思っています。
今の八丈島のようなフィールドは、この日本でどれくらい見られるでしょうか?
これほどコンパクトに纏まっているのは例がなく、唯一無二ではないかと私は思っています。
私の人生では、土砂崩れ跡を見たのは今回で3回目。これほど近くにいたのはそれこそ人生で初めてです。
道路の倒木は経済活動の復活のために除去されますが、山中では残ります。これらの倒木は今後どうなるのでしょうか?

シロアリが食べて徐々に消えていく?
このような文字が頭に浮かびますね。でも、シロアリのポピュレーションが上昇するのはそんなに単純なものとも思えません。
シロアリが出現する場所は湿度の高いところに偏るはずです。そうしますと、山中で倒木があっても、シロアリが多いところと少ないところがパッチ状に出現するのではないかと私は予想しています。
また、シロアリが出るところには菌類も出てきます。もしかしましたら、場所によって種も違うかも知れません。
みなさんは、「陸のフィールド=登山」と思っていないでしょうか?
もちろんその考えもあります。ただ、私にとっては、そのような考えは普通ですし物足りません。
50年に1度の貴重なフィールドの変化です。島外から八丈島のフィールドに来て、これを見ないなんて人生損していると私は思います。
このチャンスを逃したら今後の人生では次は見られない現象なのです。
今は、安全な倒木や斜面、また、崩れそうな危険な場所でしたら安全な遠くの場所から、50年に1度のフィールドの変化をお客様に紹介し、お客様の人生に貴重な体験として提供できないかを考えています。

そのために、今は毎日フィールドの細かな変化を観察しています

今日は、「2025年11月中旬、東京都八丈島の海と陸の様子」と題してのお話でした。
時折見せる青空下で凪の八丈小島、風が強い時の波の様子を紹介しました。海のレクリエーションは徐々に回復し始めていますね。
一方、陸の方は安全とは言えません。しかし、フィールドでは50年に1度の大きな変化が起きました。
この一生に1度見られるかどうかの貴重なフィールドの現状と復活の様子をお客様に紹介できないかを考えています。
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