八丈島の日中の気温は20˚Cを超えました。春というよりも初夏が始まったような感じです。
ただ、八丈島は海洋性湿潤気候のため、明日からまた雨が始まりそうです。
雨の中では花粉が飛びませんので、普通の花は役割が果たしにくいです。ですので、八丈島では、種で増える種子植物よりも胞子で増えるシダ植物の方が広く生育しています。
今日は、「2024年4月下旬、東京都八丈島で見られるシダ植物の新芽たち」と題してのお話です。
ハチジョウカグマ
ハチジョウカグマは、ハチジョウ(八丈島)+カグマ(シダ)という意味です。普通のシダ植物の形態ですが、湿度と最適な気温の組み合わせで、葉身は2 mにもなる大型のシダです。
春に見られる新芽は茶色のフサフサが着いています。今の季節は、クルクルが大きくなり、立ち上がっている途中の新芽が多いです。
ゼンマイ
山菜そばに入っているシダ植物といえば、みなさん、ゼンマイを思い浮かべるでしょう。
でも、実際のゼンマイを見たことがありますか?
八丈島では、暖かくなりましたので、クルクルの新芽はほとんど見られなくなりました。
今の時期ですと、胞子葉と栄養葉が見られます
コナコナなのが胞子葉、葉がついているのが栄養葉です
シシラン
シシランは、ライオンのたてがみのように生えていることから名前がついたそうです。
パッと見分かりませんが、この細い葉をひっくり返しますと、シダ植物の特徴が見られます。茶色い胞子嚢群が葉脈に沿って2列に平行に走っています。
シシランは岩や樹木に着生していますので、限られた場所にしか生育しません。
リュウビンタイ
南方系の大型のシダ植物です。その大きさもさることながら、新芽も巨大です。
リュウビンタイの葉身は緑です。ところが、新芽は茶色い毛で覆われているため、遠くから見ますと茶色に見えます。
今の時期ですと、円形に生える葉身の中心から順番に新芽が出ています。
オオタニワタリ
八丈島では、オオタニワタリは大型でどこにでも見られるシダ植物です。
島民にとっては当たり前のシダ植物ですが、実は、これ、環境省レッドリスト絶滅危惧IB類(EN)、東京都絶滅危惧I類に指定されています。
かなり貴重な植物だったりします
八丈島では、八丈富士側に多いです
4月下旬になりますと、気温はとても暖かくなります。葉の中心からは生長した新芽がたくさん見られる時期になりました。
今日は、「2024年4月下旬、東京都八丈島で見られるシダ植物の新芽たち」と題してのお話でした。
八丈島の気温は20˚Cを超え、とても暖かくなりました。それにともない、シダ植物の新芽が一斉に生長が始まっています。
ハチジョウカグマ、ゼンマイ、シシラン、リュウビンタイ、オオタニワタリの新芽を紹介しました。
PR