ハトはハトでもカラスバトの写真を撮るのは難しいです

動物

みなさん、ハトはご存知ですね。神社にたくさんいる鳥です。あれは、もともと飼鳥が野生化したもので、ドバトとよばれています。

野鳥に詳しい方ですと、キジバトもいますね。身近な野鳥の一種です。


今日は、「ハトはハトでもカラスバトの写真を撮るのは難しいです」と題してのお話です。


結論は偶然に頼るしかありません(笑)。

みなさん、カラスバトってご存知でしょうか?名前の通り、全身がほとんど真っ黒なハトです。体長も40 cmと33 cmのキジバトよりもひと回りも大きいです。

八丈島の道路でよく見かけるハトは、キジバトです。警戒心は少なく、妙に人馴れしています。

一方、森に入ると「バサバサッ」と大きな羽音を立てて飛び去る鳥がいます。多くはこれがカラスバトです。もちろん姿は見れません。

私もバードウォッチング歴は30年ですが、それでもよく逃げられます。

なぜカラスバトは、毎回私よりも先に見つけ、飛び去るのでしょうか?もちろん、カラスバトは警戒心がとても高い野鳥です。でも、理由はそれだけではないと私は思っています。

下の絵を見てください。

カラスバトは、通常、木のいちばん上にいます。一方、私は林道をまっすぐ歩いています。

黒い破線の矢印はカラスバトの視線です。青い矢印は私の視線です。

私は、自分の視野に入った野鳥を観察したり、撮影したりします。どうしても、顔を向いている正面に視野が偏ります。

一方、カラスバトはどこを見ているかというと、私の足の動きです。脚を一歩踏み出しただけで、人であることを認識し、危険と判断して飛び去ります。

写真を撮るためにいろいろ考えました。でも、森の中では、ポジションはカラスバトが圧倒的に有利ですし、留まっている木や飛行ルートも決まっていないので、ブラインドも使えません。

ですので、私の知識、技術レベルでは写真撮影ははじめから無理なのです。長年やっていると、このような限界の壁にぶつかることもあります。

では、一枚もカラスバトの写真を持っていないのか?というと、そうでもありません。一応あります。

カラスバトColumba janthina
EOS 7D Mark II+EF400mm F5.6L USM

どうやって撮ったか、もう気づいた人もいるかもしれませんね。通常では撮影は無理ということは、カラスバトの方がミスをしたからです。

写真のように、このカラスバトは木の上の方に留まっていません。間違えて、木の中程の枝に留まってしまったのです。そして、ちょうどそのとき、カラスバトは私の視線の中に入りました。

この場合に限っては、私でも撮れます。

いつもですと、カラスバトは木の上の方に留まり、人に対して自身の方が有利なポジションを取ります。しかし、彼らは機械ではありません。何回に一回間違えるのです。

これは生物の宿命ですし、間違えるからこそ、場合によっては新たな発展が生まれます。私は、こういう稀な機会はとても大切なものと思っています。

数枚撮影させてもらって、ゆっくりと後ずさりして距離をとりました。

どうしても写真が撮れない時、追ってはいけません。相手が間違えてくれることに期待しましょう(笑)。

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