八丈島は自然豊かな島です。少し林道に入って歩きますと、植物、菌類、動物、野鳥、昆虫・・・
と色々な生き物に出会えます。
上記の中では、私は、野鳥の生態に興味がありますので、野鳥が一番得意な生き物になりました
生態に興味があるといっても、「この野鳥は何か?」という情報はあるに越したことはありません。
今日は、「野鳥の識別はつまらなそうだけれどもこんな楽しみがあります」と題してのお話です。
自分のフィールドでの基準の野鳥を見つける
私がバードウォッチングを始めたのは高校3年生のときです。当時の私は都市に住んでいました。
スズメ、ヒヨドリ、ムクドリ、キジバト、ハシブトガラスを見つけ、図鑑でその名前を知り、身近にいる野鳥は1種ではないことに驚かされました。
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身近な野鳥を知り、自分の知らない野鳥を見つける
私は、先ほどのスズメ、ヒヨドリ、ムクドリ、キジバト、ハシブトガラスの名前、声、大きさ、飛び方、採餌の仕方などの行動を繰り返し観察することで、覚えていきました。
このあとは基準の野鳥と基準の野鳥の間を埋めるようになりました。そして、シジュウカラ、コゲラ、アカゲラ、キジ、トビと一種ずつ自分の知らない野鳥を見つけ、覚えていきました。
今もこの繰り返しで識別できる種数を増やしています。
種の識別の具体例
先日のチュウシャクシギです。この写真は、まあまあこの野鳥の特徴を捉えていました。特徴的なところを書き出しますと、「シギ」、「くちばしが曲がっている」、「脚は灰色」でしょうか?
高野伸二著、日本野鳥の会のフィールドガイド日本の野鳥には、この3つの条件にあてはまるものが、ダイシャクシギ、ホウロクシギ、シロハラチュウシャクシギ、ハリモモチュウシャク、チュウシャクシギ、コシャクシギと6種の記載がありました。
フィールドでは物差しがありませんので、大きさは分かりにくいですが、ダイシャクシギとホウロクシギは体長が60 cmなので外しました。そうしますと、シロハラチュウシャクシギ、ハリモモチュウシャク、チュウシャクシギ、コシャクシギの4種になります。
そして、図鑑の説明を読みますと、シロハラチュウシャクシギとハリモモチュウシャクはレアな野鳥であり、さらに写真のシギにはそれらの識別ポイントがありませんでした。
チュウシャクシギとコシャクシギの2種に絞られました。
ここからは先入観が邪魔をします。コシャクシギのくちばしの長さは頭一個分です。写真の個体は、頭が細長いので「くちばしの長さと頭の長さは同じ?」と見えます。
同じと思えば同じですし、違うと思えば違いますよね
こういうところが識別の落とし穴です。私の場合は、ここからネットで写真を検索して、どのようなケースがあるかを調べました。
図鑑では脚の色はチュウシャクシギとコシャクシギもどちらも灰色です。でも、写真では、コシャクシギの脚の色は肌色っぽいケースが多いことに気が付きました。
以上から、写真の野鳥はチュウシャクシギとしました。
EOS R3+Mount Adaptor EF-EOS R+EF600mm F4L IS II USM+EXTENDER EF1.4xIII
一度、種の判別ができると、図鑑をもっと詳しく見られるようになります
先ほど、チュウシャクシギとコシャクシギかで悩みました。でも、写真の野鳥がチュウシャクシギと分かると、色々なものが見えてきます。
まず、コシャクシギのくちばしは、ほとんど真っ直ぐで、先端だけ下にさがっているということに気が付きました。また、くちばしの太さはチュウシャクシギよりもずっと細いことも分かりました。
これを基に図鑑を見直してみますと、確かにコシャクシギのくちばしは、ほとんど真っ直ぐで先端だけ下にさがり、太さも細いく描かれていました。
図鑑って本当に細かな特徴まで描かれていますね
種の判別は、図鑑を基に種を判別して、判別したら図鑑に驚かされるという、2つの過程を楽しむ作業なのです。
これが、バードウォッチングの中の識別の楽しさではないかと思います
今日は、「野鳥の識別はつまらなそうだけれどもこんな楽しみがあります」と題してのお話でした。
野鳥の識別の最初は、自分のフィールドでよく見られる野鳥を知り、覚えることです。次に、基準の野鳥と基準の野鳥の間を埋めていきます。
基本は、こんな感じで覚えます
識別の具体例は、先日のチュウシャクシギを使いました。私がどのように図鑑を見て、写真を検索して、最後にもう一度図鑑を見て驚かされる過程を書きました。
図鑑で野鳥の名前を見つけたら、もう一度戻って図鑑を見ると面白いですよ
驚きと発見があります
数日、ブログの更新をお休みします。
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